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2010年2月5日号
人物風土記 厚木・愛川・清川版一覧へ戻る
くらもとカンタービレ
2月17日厚木市文化会館で厚木での
初コンサートを行う
倉本 卓さん
厚木市長谷在住 34歳

 ○…子守唄はブラームスかモーツアルトが定番だった。南毛利小学校に通う頃、兄がヴァイオリンを習うのにつられて6歳でヴァイオリンとピアノを始めた。やがてピアノだけに絞り毎日がピアノの日。桐朋女子高等学校(共学)に入学後まもなく“のだめ”さながらに、16歳でウィーン国立音楽大学に入学し1997年同大学を卒業。ピアニストとしての将来は見えていた。さらに研鑽を積んで練習に明け暮れた矢先、突然指が自由にならなくなった。ジストニアと診断された。原因不明の筋肉の病気。内心「これで少し練習を休むことができる」とホッとしたという。

 ○…各地で演奏し評価もされ将来を嘱望される新人としてテレビで紹介された。厚木市文化会館で初のリサイタルも予定されていた。その直前、再び手に異変。これからというときに一気にどん底へ。その後、東海大学大学院芸術学研究科に入学、2年後修了。ピアノを教えたり、声楽の伴奏をしたりでピアノは続けていた。たまたま教え子に整形外科医がいた。専門の病院を紹介され、今度は滑膜炎と診断された。指を酷使する職業人に多いらしい。ブロック注射という特殊な治療により回復した。

 ○…井内澄子氏などに師事した。尊敬するピアニストはルーマニアのラドゥー・ルプー。演奏を聴いたとき感動で涙したとキラキラしたまなざしで話す。「今、ピアノを弾けるよろこびでいっぱい」と晴れやかな表情は青年というより少年のよう。一方で「人生で無駄なことは何もない」と苦悩の末ならではのひと言も。

 ○…2月17日夜、場所は厚木市文化会館。たくさんの応援団により、幻となった初コンサートが実現する。「ピアノを弾いてみたい」と思ってもらえるようにとの思いを込めてモーツアルト、ショパンを選んだ。ビリヤード、卓球、水泳などが好き。料理はとことん手作り。虎ファンは父親ゆずり。妻と2人暮らし。

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