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2008年6月27日号
人物風土記 横須賀版一覧へ戻る
音楽の力、伝えたい
7月11日、ヨコスカ・ベイサイド・
ポケットでリサイタルを行うピアニスト
宮川 久美さん
市内ハイランド出身

 ○…7月11日に、故郷横須賀で12回目となるリサイタルを行う。現在はカナダ在住だが、「生まれ育った横須賀が好き。ここは外せない場所」と、年に1度は演奏会を開催している。聴衆から「(演奏を聞くと)元気になれる」と評されるのも頷ける、バイタリティ溢れる明るさの持ち主だ。

 ○…2歳頃から住み始めた市内ハイランド界隈は、当時、空前の「ピアノブーム」。少し大きくなると近所の家に遊びに行ってはピアノを弾くようになり、弾けない日には泣いて帰った。「見かねた両親が、6歳の誕生日にピアノを与えてくれた」という。ピアノ教室に通い、夢中で弾き続ける日々。周囲の声に、「私はピアニストになるらしい」と感じたのは小学校高学年の頃。楽譜売場では、「一冊終えてから次を」という両親に、「覚えて帰る」と売り場を離れず困らせたと笑う。

 ○…勉強とピアノの両立には苦労したが、難関の東京芸術大学付属音楽高校へ進み、その後、芸大へ。「どこか型にはまった校風や音楽スタイルには違和感があった」という在学中、サマースクールで訪れたカナダで世界的ピアニスト、ホロヴィッツ氏の愛弟子であるロナルド・トゥリーニ氏と出会う。現地のスカラシップコンペティションでも優勝し、自由な表現を求め、氏のもとで学びたいと卒業後カナダへ渡った。「もっとシェイプ(形)を作って」という氏の言葉を鍵に、「楽譜に書かれていない微妙なシェイプは自分の感性で作り上げるものと気付かされた」。音楽に対して受身ではなく能動的になり、感性豊かな演奏へと向かった。

 ○…「音楽の可能性は無限大」。その音楽の持つ力をもっと表現したいと語る。2年前には「モーツァルト効果」を検証する実験的な演奏会も行った。近年、中米のグアテマラでも音楽活動に携わり、活動の場は広がっている。「聴いてくれた人が元気になって、心豊かな毎日を送れたら嬉しい」。そのために弾き続ける。

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