○…「横須賀のジャズを盛り上げたい」と4年前に横須賀に移住し、精力的に地元で演奏活動を展開しているピアニスト。11月15日にある中央商店街のイルミネーション点灯式ではジャズライブを行う。大滝町にあるcafe de 茶蘭花では不定期のライブも行っている。
○…ピアノを始めたのは3歳の頃から。大学まではクラシックを勉強していた。人に感動を与える仕事をするのが夢だったが、就職活動中、親兄弟から「ピアノでは食えないよ」という進言もあり、音楽の道をあきらめ、バブル真っ只中で急成長さなかの会社のユーザーサポート職に就いた。若さも手伝って昼夜を問わず忙しく仕事に追われ、そのせいで体を壊したりと余裕のない生活を5年間続けた。「こんなに働いて、会社につぎ込んで自分に何が残るだろう…」と思ううちに「やっぱりピアノがやりたい」と退職を決意した。
○…経験は音に表れる。しなやかなタッチのサウンドは芯の強さを感じさせ、人前で演奏できる楽しみと喜びに溢れている。「ジャズって難しい。聞いてかっこいいけど自分でできるものじゃない」と思っていたが、出会いに恵まれ、「ジャズってすごく自由な音楽なんだ!こんなに自由で楽しく自分を表現できるのだったら私にもできるかも」と、好きで一生懸命やっている間にプロの道に入っていた。
○…かつてはジャズの聖地として多くの有名な音楽人を輩出した横須賀には独特のジャズの歴史があるということが書かれた本「ヨコスカ・ジャズ物語」を読み、感銘を受けた。現代は本に記された昔の繁栄の面影を街に探すことは難しい。しかし、その歴史の名残り、異国情緒、そして横須賀の人情味ある人のつながりが好きだという。「ほかの土地にはない、横須賀ならではのジャズの面白さを、横須賀の人たちに体感してほしい。そのためにがんばります」。目をまっすぐ見て話す姿が印象的だった。

