カラフルにアート拓本 イトーヨーカドーで展示
このアジサイの絵柄は、実はあのカロリーメイトのパッケージデザインなどを手掛けた、トップデザイナーによるものだそう
相模原拓本研究会の山田真也代表（南区御園）による”アート拓本”が本日26日（木）から、イトーヨーカドー古淵店に展示される。会場には、カラフルな相模原の市花・アジサイが登場。「拓本の専門家からすれば、大変非常識な作品ですが、これが日本初のアート拓本です」と山田さんの自信作４点が並ぶ。
一般的に、石碑などに刻印された文字を写し取るために行われる「拓本」。水を含ませた和紙に、文字や文様を黒い墨でかたどる。仕上がりはもちろんモノクロになる。
市花をかたどる
「拓本を知らない人にも親しみを持ってもらうために、カラフルなものにしたかった」。今回、自らが命名した「アート拓本」には、和紙ではなく洋紙の色模造紙を使用したという。
通常の拓本と一線を画すのは、手法だけではない。写し取られ、素材となった対象も一風変わっている。今回、山田さんが選んだのは道路のマンホール。マンホールは自治体毎に図柄が異なり、相模原市は市花・アジサイを用いている。
素材はマンホール
「県下では我が街のデザインがNo.１！それを拓本にしたいんです」。拓本の許可を得るため、市庁舎を訪れた山田さんに、管理する市下水道管理課の担当者も驚いたそうだ。マンホールの直径は65cm。今回使用したのは水を含ませると破れやすい洋紙だったため、作業は難航。40kg鉄蓋と日々格闘を続けた。「拓本は中国古来からの伝統的な複写技術。カラーコピー機がある時代だから、遊び心で現代風にアレンジしてみました」。
五輪バージョンも
作品の展示は来月19日（日）まで。同会と同じく市芸術文化連盟（篠崎明弘会長）に所属する書道作品もなど同時に展示されている。なお、ロンドン五輪にちなんで、五輪バージョンもお目見え。日本人選手の活躍を祈願した、金・銀のアジサイ拓本も登場する。
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