呼ばわり山 今熊神社 はやぶさ帰還「願掛けの地」 人・物探しの名所で脚光
新田(しんでん)稲荷神社(河本文雄総代会会長/中央区共和1の11)の境内にある呼ばわり山(今熊(いまくま)神社)がいま、静かに注目を集めている。小惑星探査機「はやぶさ」が消息を絶った際、当時はやぶさのリーダーを務めていた川口淳一郎JAXA教授が「発見祈願」に毎夜訪れ、その後発見されて感動の帰還を果たしたからだ。呼ばわり山は、新聞や書籍で取り上げられ、パワースポットとしても評されているようだ。
新田稲荷神社の境内に盛られた小丘の呼ばわり山は、平成14年に市登録史跡となっている。同社によると、相模野が広大な原野だったころ、迷子や行方不明者が相次いだことから、人探しのご利益で有名だった武蔵国多摩郡川口村(現・八王子市内)の今熊野権現社(現・今熊神社)を勧請し、地区の目印になればと土を盛ったと言い伝えられている。高さ10mほどの丘から「迷子のだれそれやーい」と叫ぶと、迷子が見つかるようになったと言い伝えられている。
呼ばわり山がJAXAの近隣にあったため、川口教授は淵野辺駅までの帰宅途中に立ち寄り、不明のはやぶさの発見を毎夜祈っていたといわれている。
今回、呼ばわり山がはやぶさとのエピソードやパワースポットとして、新聞や書籍で紹介されたのを受けて、新田稲荷の近隣の自治会はこのほど内容を用紙にまとめ、9月初旬に自治会員を対象に3000枚配布した。今後は新田稲荷を含めて周知していきたい考えで、はやぶさ2の打ち上げ予定となる2014年に合わせ、幼稚園児らによる呼ばわり山での大声コンテストなどを検討していく方針。新田稲荷では「呼ばわり山だけが有名になるのでなく、(新田稲荷も含め)地域の財産として、多くの人に知ってもらえれば」としており、自治会らで組織を立ち上げ、様々な催しを行っていく構え。将来的にはJAXAと連携する試みも視野に、「宇宙」規模での存在感アップに、夢を広げる。
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