城山高校放送部員 咢堂(がくどう)の紙芝居を電子化 植樹式でDVDを披露
緑区又野生まれの「憲政の神様」と称される尾崎行雄(咢堂)が、東京市長時代にワシントンポトマック河畔に3000本の桜を寄贈してから昨年100周年を迎えた。これを記念して、城山高校放送部の生徒が、その生涯を描いた電子紙芝居を製作。2月17日に尾崎咢堂記念館で行われた「里帰り桜」の植樹式でお披露目した。
尾崎行雄らがアメリカに寄贈し、現地で育てられた桜が枝分けされ、日本に帰ってくる桜を通称「咢堂桜」という。津久井地区にはこの咢堂桜が各地に植樹されている。城山高校にも、珍しい品種の「ギョイコウ」が植えられており、4月下旬にはその花を咲かせている。
そうした縁もあり、咢堂の功績を広めようと活動する尾崎行雄を全国に発信する会(天野望会長)から「咢堂の生涯が描かれた紙芝居を多くの人が触れやすいよう、音声を入れて電子化して欲しい」と依頼を受けた。放送部の野崎拓未さん、野呂渓太さん、岸川純平さん、山野慎一郎さん、奈良美里さん、佐藤美沙衣さん、松井龍太郎さん、加藤鷹威さんの8人が製作にあたった。
電子化したのは、咢堂の書生を務めていた故石田正一氏が、1954年の咢堂没後に製作した「憲政の父・尾崎行雄の生涯」という紙芝居。これを画像として一枚一枚取り込み、自分たちでナレーションを吹き込んで、約30分のDVDを完成させた。同校の関明校長は「生徒が各々の役割を果たしてくれたお陰で、聴きやすい作品になっていると思います。地元の多くの子どもたちに見てもらえたら」と話している。DVD200枚は今後市内小中学校などに寄付される予定だ。
完成したDVDは2月17日、尾崎咢堂記念館(緑区又野)で行われた植樹式でお披露目された。この植樹式には、高部博緑区長の他、小野沢耕一氏・栗原大氏・宮下奉機氏など地元選出市議らが参加。寄贈100周年を記念して、昨年アメリカから里帰りし、(財)日本桜さくらの会が、1年かけて約1・5mの大きさに育てた苗木が植えられた。同会では「100周年を盛り上げるイベントの集大成として、咢堂の生涯が描かれた紙芝居が電子化され見やすくなり、咢堂由来の記念館に一世紀ぶりに桜が植えられることになり嬉しく思います」と話していた。
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