11月1日付で相模原商工会議所の新会頭に就任した 杉岡 芳樹さん 淵野辺在住 63歳
まちの明日、その息吹感じたい
○…「相模原が好きでね。結局このまちが一番なんだな」。どんな話題から語り始めても、言葉の締めにはいつも地元への思いがあふれる。小学校のPTA役員、青年会議所、商議所青年部、法人会、ロータリークラブ等々、労を惜しまぬ地域活動。そして今、新たに乗り出すのが会員数約4千5百、相模原経済を牽引するその大船団の舵取りだ。
〇…人前が苦手で恥ずかしがりだった子ども時代。はにかみ屋の少年は大学生になるとサークルで映画づくりに夢中になる。ヌーベルバーグに心酔し、16ミリカメラを回して自分の世界を創り出すことに情熱を注いだ。クリエイティブな仕事がしたい。未来へ夢は広がる一方、父親の死で立ちはだかる現実の壁にも直面する。残されて馴れぬ稼業をやり繰りする母親の細腕。とても見過ごすことができなくて、実家のLPガス会社を継ごうと決める。
〇…現場に入ると訪問先は主に家庭の台所。いい仕事をすればいつも笑顔が返ってきた。一軒一軒に生活があり、幸せを求める人がいる。分かったつもりでいたことが、手応えある重みで実感できた。明日への希望が集まって地域はできる。「様々な活動を通じ、場所や立場は違っても、明日の相模原づくりに汗を流す同志が、実に大勢いることに勇気をもらった」。そんな仲間や家族の存在が自分の財産。彼らの支えがあればこそ、会頭の重職も引き受けることができると語る。
〇…旅が好きだ。バックパックで欧州を放浪した学生時代の貧乏旅行。それを原点に、自らが手配して出かける旅は今も続ける。「自分は今どこにいるか、右か左どっちに行くか、道をどう拓くか。生き方に通じる所がある」。圏央道開通に向けた新たな拠点づくりやリニアの中間駅決定など、のびしろを広げる相模原経済。確かな情報と洞察力を持って地域の発展を推し進めたい。視線の先には、生まれ育ったふるさとの明日が豊かに息づいて見える。
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