相模原市は1月5日から、市民からの道路破損箇所などの新たな通報手段として、スマートフォンのアプリケーションを民間企業と協働で開発し試験運用を開始した。市民が生活の中で気付いた道路の異常や要望を、位置情報や現場写真を市に送信して通報するシステムで、4月からの本格運用をめざす。
相模原市では、「アスファルトに破損がある」「塗装が剥がれている」「側溝のフタがとれていて危ない」など、道路に関する通報・要望が毎年9千件ほど寄せられており、その内の4千件程が電話によるものという。市は、訪問・電話・メール以外の通報手段として、2004年にデジタルカメラ付き携帯電話を利用した通報システムを開発。カメラで撮影した画像を、インターネットを使って市に送信するというシステムだったが、細かな機種ごとに開発費用がかかり、ランニングコストが大きな負担となったため、4年間を経て廃止となっていた。
近年スマートフォンの利用者が増えたことから、再び携帯電話を用いた通報システムの開発案が浮上。スマートフォン用のアプリケーションを開発することで、従来の携帯電話のシステムに比べてランニングコストがかからないことから昨年8月、開発事業者の公募を行った。
若年層にも周知を道路情報の発信も視野
公募により、道路通報アプリの開発は(株)アーバングラフィック(淵野辺)が請け負うことになった。1月5日からは試験運用で運用体制の検証が行われており、4月から本格的な運用を予定しているという。同様の事業は千葉市が既に取り組みを進めており、政令市では相模原市が2例目となる。
アプリケーションの名前は「パッ!撮るん。」。その名の通り、道路の異常に気が付いた市民がすぐに通報できるような仕組みをめざしている。まずアプリケーションを起動させ、該当箇所を携帯電話のカメラで撮影すると位置情報が自動で検索され、道路の状態を選択し、そのまま市の担当課へ通報される仕組みとなっている。通報を受けた市は、優先度の高いものから修繕などに取り組んでいく。
現在のダウンロード数は362件(1月19日時点)。今後はスマートフォンを多く使う若年層にも周知を深めるため、資料を公共施設や学校などに設置していきたい考え。担当の市路政課は、「通報以外にも、緊急時の道路情報発信などもできれば」と話している。同アプリは、アップルストアとプレイグーグルにて、無料でダウンロードできる。
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