県内商店街の優れた取り組みを表彰する第5回かながわ商店街大賞・商店街部門で、上溝商店街がこのほど、大賞を受賞した。同商店街を運営する上溝商店街振興組合(清水紳一郎理事長)が行う様々な事業が評価された。市内商店街が大賞に輝いたのは初めて。
より多くの県民・来街者に商店街の役割や魅力を知ってもらい、商店街の活性化につなげようと、県主催の事業として行われている「かながわ商店街大賞」。今回は、応募があった14団体の中から、上溝商店街が年間を通して、多岐にわたって行っている事業が最高の評価を受けた。
同商店街では、毎月第3日曜恒例の「朝市」、第5日曜恒例の「骨董市」をはじめ、「だるま市」や「上溝夏祭り」、「サンマまつり」、「酉の市」といったイベントを地元自治会などと協力しながら開催することで、商店街の認知度向上や商店街に訪れる機会の創出に力を入れている。併せて、朝市や商店街の各店舗で買い物をした人にスタンプを進呈する「溝のスタンプ」事業を2015年9月から実施。集めたスタンプで参加できる抽選会を酉の市で開催するなどして、顧客の確保にも努めている。
このほか、子育てサロン&交流広場「かみみぞ ひだまり」を市からの委託を受けて運営するなど、地域住民への社会貢献事業にも注力。子育てにまつわる講座や親子向けイベントを開催することで、子育てに関する不安や悩みを抱える親たちの憩いの場として、地域の子育て世代を支える役割を果たしている。
同商店街の歴史は古く、「上溝市場」として開かれた1870年にまで遡る。当時は、毎月3と7のつく日に、「溝市」と呼ばれる市が開かれていた。生糸を中心に、日用品や農工具、衣料品など様々な物の取引が行われたとされ、県北の商業と物流の要の地として栄え、後の相模原の発展にも寄与したといわれる。こうした背景から、「歴史と潤いのある街・上溝」をキャッチフレーズに、同組合のメンバーらは、それぞれが持つ企業や商店の経営の中心にいながらも、様々な商店街活動に熱心に取り組んでいる。
同商店街では今後、小田急多摩線延伸に向けた活動に積極的に取り組むとした上で、清水理事長は「大賞受賞は組合メンバーの協力のおかげ。地道にコツコツやってきたことが評価されてよかった。多摩線を呼び込むためにも魅力あるまちにしていきたい」と話した。
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