市民参加型のインターネット放送局「相模原放送局」の構想を進める 新井 真由美さん 上溝在住 45歳
市民が主役の放送局を
○…本当に地域に根差した放送とは―。その問いには常に向き合い続ける。地元の相模原は、のどかさの中に街があり山があり、「都内にいてもなぜか戻ってきたくなる場所。まだ知らない魅力がたくさんあるはず」。自らの思いを人々に委ね、市民が企画から携わり、より地域を知るためのインターネット放送局「相模原放送局」の設立を構想。計画実現に夢を馳せる。
〇…専門はソフトウェアのエンジニア。構想のきっかけは、仕事で地方自治体向けのケーブルテレビ番組の放送システム開発に携わったこと。民放の様な派手な番組でなく、自分の町のなにげない情報を楽しみにしている人の多さに驚いた。「放送が地域活性化に役立つと確信したんです」。自分の故郷でそんな市民に寄り添った放送ができないかと、30歳でより身軽なフリーに転向。仕事をしながら、動画配信サイトや専用アプリなど配信方法や子どもから年配者までが楽しめる番組企画にすべく計画を煮つめていった。そして昨年、「私一人では意味がない」とついに法人化を決意。運営協力者を募るため、日夜、地域のあちこちに足繁く通う。
〇…多忙な日々が続く中でのリフレッシュは、一年に一度の奄美大島1人旅。海には入らず、なにをするわけでもない。その日の気分で出向いた場所で小説を読みふける。「会社を起こすべきか、自分の計画に不安がよぎった時も、自然の中にいると気が楽になれるんです。失敗してもいい、少しずつでも頑張ろうって」
〇…番組企画から撮影・編集スタッフなどの人員確保、開発費などプロジェクトの課題はまだまだ山積みだ。それでも、「ゴールは描けている。あとは市民の皆で考え、より良い方向に修正していければ」と自信を覗かせる。「まずはやってみようという精神。寄り道、遠回りしながらでもやっていきたいと思っていますね」。その原動力は故郷と、そこで暮らす人々を愛する気持ちだ。
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