高田橋付近の河川敷でバーベキューを楽しむ人々＝バーベキュー・ジャパン提供
相模原市を含む相模川流域の６市町村（相模原市・厚木市・海老名市・座間市・愛川町・清川村）が、相模川河川敷でのバーベキュー（ＢＢＱ）有料化の可否について来年度検討していくことが分かった。１月26日に相模原市で行われた「県央相模川サミット」の中で決まったもので、利用者が捨てていくゴミの処理費用捻出が目的。来年３月までに開催される次の会合の中で、有料化できるかどうかの判断を行う。
同会合は相模川流域の自治体が抱える諸問題の解決を目的に、２００９年度から実施。事務局となる厚木市広域政策課によると、ＢＢＱのゴミ問題については14年度に「地元の費用負担を軽減してみては」との意見があり、翌15年度には小野澤豊愛川町長の発案でゴミ等の環境問題を調査する専門部会が発足した。
今回の会合では、同部会がゴミや騒音などの調査結果を報告。加山俊夫市長からＢＢＱ利用の有料化が可能かどうかを問う意見があり、来年度の会合までに同部会で可否の結論を出すことが決まった。
今回の会合の結果を受け、市広域行政課は「相模原市の中で対象となる高田橋付近などではゴミや騒音が大きな問題となっていることはない」とした上で、今後のサミットの中での協議を見守りながら、対応を検討していくとしている。厚木市では観光協会などによる有料バーベキュー場の実証実験構想が水面下で進んでいるが、相模原市ではそうした計画も現段階ではないと話した。
利用者の反応さまざま
毎年５月に開催される鯉のぼり大会の会場としても知られる市内の高田橋付近は、広々とした敷地を持ちＢＢＱ場としても人気が高い。現在、同所では無料でＢＢＱを行うことができ、夏場には市内だけでなく横浜方面からも大勢の家族連れなどが訪れる。
同所を管理する県厚木土木事務所では、現在の利用人数やゴミの量などは把握しておらず、利用者の増える夏場はゴミの放置がないかパトロールする回数を増やすなどして対応している。
有料化の是非について、自宅のある横浜市鶴見区から同所を訪れた会社員の男性（40）は「これだけ広い敷地を無料で使うことができると知って、ＢＢＱをしに初めて来た。有料になると少し使いにくくなる」と残念そうに話した。一方、厚木市から家族で同所を訪れた会社員の男性（45）は「ここは敷地も広く人気も高い。たとえ有料化しても、トイレや洗い場がもっと整備されれば、その方が嬉しい」とゴミ処理費を含めた有料化の中に施設の整備などをも求める声もあった。
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