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「最期」を支える新たな試み 看取りボランティア発足

社会

公開:2017年3月23日

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「杏の会」を立ち上げた稲留さん(右)と和知さん
「杏の会」を立ち上げた稲留さん(右)と和知さん

 余命宣告を受けたり、死期が近いことを予告されたりした人が最期を迎えるまでの間、その家族や周辺の人が穏やかな気持ちで過ごし、「良いお別れ」ができるようサポートする「看取り寄り添いボランティア」に取り組む「杏の会」がこのほど発足した。会を立ち上げた区内上溝在住の稲留ヨシ子さん(72)と和知道子さん(67)は「看取る家族の疑問や不安を少しでも解消できれば」と話す。

 もともと看護師、保健師などとして働いた経験を持つ稲留さんと、同じく看護師の資格を持ち、デイサービスを自ら運営し、ケアマネージャーとして活動した経験もある和知さん。稲留さんの母親の在宅介護に和知さんがケアマネージャーとして携わったことがきっかけで知り合った二人は、それぞれが仕事を通して得た看取りの経験や知識を生かし、在宅での看取りを希望する家族を支えるボランティア活動が出来ないかと昨秋に発起、会の発足に至った。

 具体的には、在宅での看取りの際に生じる、家族の疑問や不安の解消に注力。「その時」に向けて、気持ちを確かに保てるよう精神的に支えつつ、急変などにも適切に対応し、「良いお別れ」ができるよう導く。本人、家族、医師、介護士、ケアマネージャーなどとの連携強化にも取り組む構えで、介護保険制度下では、医師や介護士は、決められた短い時間しかその家に滞在することができないため、「その隙間を埋めるイメージ」で家族に寄り添う。活動を進めるにあたっては、在宅での看取りを家族のつながりを再確認したり、「命の大切さ」を知る場面として認知してもらいたい、という思いもある。活動はすべて無償。相談を受けた上溝地区社会福祉協議会の磯隆司会長は「こういった活動をしている人の存在を知って貰えれば。地域でも協力したい」と話す。

 最近では、在宅での最期を希望しながらも、急変で家族がパニックになり、救急車を呼び、病院で最期を迎えることになったという事例も珍しくないという。「家族が苦しそうにしていると思わず救急車を呼んでしまうもの。呼ばなければそのまま在宅で看取れた場合もある」と和知さん。「『看取り経験のあるおばさん』として家族や周囲の人が穏やかに最期を迎えるお手伝いができれば」と稲留さんは話している。

 相談・問合せは、稲留さん【電話】855・7816へ。

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