市はこのほど、桜まつりの会場として市民から親しまれている「市役所さくら通り」(以下さくら通り)について、現在の側道を廃止し、歩道を拡幅することなどを盛り込んだ整備方針をまとめた。整備後の道路は歩行者らへの安全性に配慮しつつ、市民の憩いの場となるようベンチを配置することも予定されている。なお、整備開始時期について市は未定としている。
さくら通りとは、国道16号線の相模原署前交差点から横山二丁目交差点までの約1Kmの道路。戦後、県の政策の一環で桜の植樹が始まり、現在では約210本のソメイヨシノが並び、市随一の桜の名所としても知られている。
整備方針の策定を巡っては2014年から自治会関係者などを集めた検討会を開き、協議を重ねてきた。その中では車道と歩道の高低差が大きいため、歩行者や車いすが交差点を通行する際の支障になっていることや、歩道内に設けられた自転車道が機能していない点などが問題点として指摘されていた。
安全と「心地よい空間」両立
策定された整備方針では、相模原警察署や郵便局の利用者の駐車スペースにもなっている側道を廃止。空いた空間を生かし、歩道を現在より1・5m広げ、幅3mの自転車専用道を新たに設けることで高低差を解消し、歩道と自転車専用道の間には幅1mの植裁帯も備え、歩行者と自転車の接触事故などを防ぐ考えだ。
市は、安全性の向上はもとより、市民に親しまれる「心地よい空間」となることも重視。シンボルとなる桜を保全するため、植樹スペースを現在より、0・5m拡張する。歩道内にはベンチを設置し、桜の季節には歩行者がゆったりと腰を掛けながら花を眺めてもらうことなども想定している。
一方、郵便局などの利用で多いときには1時間に60台の車両が駐車されている側道が廃止されることについて、市は「利用する施設の駐車場に止めて頂くことを基本とし、足らなければ市営の有料駐車場を使って頂ければ」と話した。
整備にあたっては、現在市が取り組む電柱地中化とあわせて進める方針で、総事業費は約16億円となる見込み。整備時期について、市の担当者は未定としながら「予算が確保でき次第、着工に移りたい」と話した。
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