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若年性認知症の団体発足 情報交換や交流の場に

社会

公開:2017年6月15日

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会の当事者と家族=8日、珈琲館「樹里」
会の当事者と家族=8日、珈琲館「樹里」

 市内に住む若年性認知症の人とその家族が集うボランティア団体「じゅりの会」がこのほど発足した。原因の特定や完治が難しく、治療法が確立されていない病気とも言われる若年性認知症。会での情報交換や交流を通し、家族同士が支え合える場として期待されている。

 若年性認知症とは、64歳以下の人が発症する認知症。若いうちに発症するため、物忘れなどで仕事や生活に支障をきたすようになっても認知症と気づかないケースや、うつ病・更年期障害などと誤診されることもあり、診断までに時間がかかる場合も多い。厚生労働省は全国の患者数について、18〜64歳の人口10万人に対し47・6人と発表しており、市によると、市内では該当者が200人ほどに上るものと推計している。

 こうした中、市では若年性認知症の人とその家族を対象にした交流会を定期的に開催。一方で、この会合は3カ月に一度であるため、当事者や家族の状況の変化などに即座に対応しづらい面もあった。そこで、より頻繁に情報交換できる場を設けようと、参加者の有志が集い昨年11月頃から、当事者とその家族同士が話し合える場を1カ月に一度設定。今年4月、会合の場として利用している喫茶店の名を取り、「じゅりの会」として正式に発足した。

 会には現在、市内在住の若年性認知症の人とその家族20人ほどが参加。家族同士が障害年金や介護保険など国の制度についての情報交換や、近況報告などを行っている。ソーシャルワーカーやケアマネジャーが参加し、家族らの悩みについてアドバイスをすることもあり、参加者にとっては貴重な交流の場となっている。

「自分だけと悩まないで」

 「じゅりの会」の会長を務めるのは、緑区在住の服部つる代さん。自身も約3年前、59歳で夫が若年性認知症と診断された。兆候はあったというが、いざ診断を受けると、覚悟はしていても現実を受け止めるのに時間を要したという。ただ「自分にできることは何か」と気持ちを割り切ったとき、自分たちだけでなく他の人にも何かできないかという思いに至った。服部さんは、「問題の解決は難しいかもしれないけど、会に参加することで心のモヤモヤは晴らせる。皆さんにまた一日頑張ろうと思ってもらえたら」と話す。副会長の工藤澄雄さんは「私も自分だけだと悩んでいた。同じ病気の人がいたら気軽に参加してもらい、元気になってもらいたい」と呼びかけた。

 ボランティア団体「じゅりの会」は毎月第2木曜日にJR相模原駅近くの珈琲館「樹里」(相模原2の8の3)で定例会を開催している。時間は午前10時から。

 会の詳細・問合せは同会事務局【電話】042・748・8430浜井さんへ。

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