今年新設された「ジャパンラグビートップチャレンジリーグ」が9月9日(土)、各地で開幕する。地元クラブの三菱重工相模原ダイナボアーズは10日(日)に釜石市球技場で釜石シーウェイブスRFCと激突。開幕を間近に控え、本紙では佐藤喬輔監督と新キャプテンの安井慎太郎選手に独占取材。チーム状況や新シーズンへの意気込みを聞いた。
積極的な攻撃スタイルに磨き
三菱重工は昨季、2年目の佐藤監督のもと4年連続でトップイーストリーグ(トップリーグの下部)を制覇。最終入替え戦に進むも、豊田自動織機シャトルズに敗れて悲願のトップリーグ昇格はならなかった。
佐藤監督は昨季を振り返り、「トップリーグのチームと比べても体格やフィジカル面では劣っていない。ただ、一つひとつのプレーの精度に差があると感じた」と話す。自身が指揮を執り3年目となる今季は、そうした細かい精度の向上に加え、ボールを大きく動かしてアグレッシブに攻撃するスタイルにより磨きをかけてきたという。
三菱重工には今季、9選手が新戦力として加入(9月4日時点)。トップリーグで活躍し、世代別の日本代表経験も持つフランカー・小林訓也選手など実績ある選手も加わった。今季からキャプテンに就任したセンター・安井選手は、経験のある選手が多い中で、こうした新戦力や若手をプレーで牽引していく意気込みを示す。その上で、「ディフェンス面のタックルや、相手を前で止めるプレーが自分の強み。そこに注目してほしい」と話す。
「相模原の名を広めたい」
今季から、各地域リーグの昨季上位チームによる統一リーグ「トップチャレンジリーグ」に所属する三菱重工。新リーグは8チーム総当たりで争われ、1位はトップリーグに自動昇格、2〜4位は入替え戦に回る。佐藤監督は新リーグの印象について「確実にレベルは上がる。全てのチームがライバルなので、先を見過ぎず一戦一戦集中して戦いたい」と話す。目標を問われると、「トップリーグ昇格」と一言。「例年になく良い準備ができた。相模原の名をアピールできるよう頑張りたい」と意気に燃えている。安井選手は「全チームが強豪なので、常に全力プレーで臨みたい。市内での試合はないが、ぜひ応援して頂けると心強い」と市民へ呼びかけた。11年ぶりの悲願をめざす三菱重工。来たる10日、今季を占う初戦に臨む。