体現する「法律家の使命」
○…同支部のトップとして約80人の「まちの法律家」を束ねる。支部に加入したのは20年以上前。「当時は人数も多くて活気があったので、今は少しさびしい」。若手ではなく、支部を支えてきた60代を超えるベテラン会員の会合への参加率が減少している。危惧するのは積み重ねた知識や経験の分断。受け継がれてきた知見の継承に向け「会員同士がもっと情報共有できる環境を整えたい」と意気込む。
○…生まれも育ちも橋本。大学卒業後、造船業や運送業を渡り歩くが「自分で事業を起こしたい」と一念発起。偶然目にした広告を頼りに、難関資格への挑戦を開始した。午前5時に起床し、アルバイトと並行して一日10時間の猛勉強。4度目の挑戦で試験を突破。県内の事務所での勤務を経て、橋本に事務所を構えた。相続の仕事では、当事者の折り合いが付かず解決まで20年を要する案件も。一筋縄ではいかない仕事が机上にあふれる中、「依頼者からの『ありがとう』に救われる」と頬が緩む。今は自らの仕事と支部の活動に追われる日々だが、「忙しいが充実しています」
○…家に帰れば高校1年生と小学6年生の子どもの父親。休みが重なれば人気スイーツ店を妻子と4人で訪れるなど、家族水入らずの時間を欠かさない。一方、気分転換には一人の時間をつくり、甲州街道などの古道を散策する。「ゆっくり史跡などを巡りたいのでだいたい一人ですね」。慌ただしい日常を離れ、悠久の時に思いを馳せる。
○…時代に応じて、社会が求める司法書士の役割も変化する中、支部ではこれまでに「空家対策」など新たな取組みを行ってきた。そうした活動の中でも常に胸に抱き続けたのは、「法律家としての使命」だ。「人々から信頼され大金を預かることもある。その思いに対する使命感と責任は揺らいではいけない」。誰からも信頼される「まちの法律家集団」をめざし、その思いを支部へ伝えていく。
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