さがみはら中央区版 掲載号:2017年11月9日号
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相模原消防署に勤務し、第46回神奈川県安全運転競技大会で最優秀賞を受賞した小林 俊彦さん南橋本在住 32歳

体現す「世のため人のため」

 ○…自動車運転の知識や技能を競う大会で栄冠を勝ち取った。「訓練で積み重ねてきたことが発揮できたので、嬉しいですね」。3度目の挑戦にして初の栄冠とあって、喜びもひとしおだ。ただ、名誉のためだけに大会に参加しているわけではない。「緊急走行には危険も伴い、事故を起こしてしまえば現場への到着が遅れ人命にかかわる」。自らの任務を遂行するため、日頃から運転技術を高めてきた結果ともいえる。

 ○…消防の道に進んだのは「体を動かして人の役に立ちたい」との思いから。採用後は消防学校での厳しい指導に心が折れかけもしたが、同期の仲間に支えられ、気付けば卒業時には成績優秀者として表彰された。相模原消防署でも懸命に仕事に取組み、2年目には大災害に備える「高度救助隊」に編入。同部隊は政令市への移行で「特別高度救助隊」へ格上げされ、東日本大震災では被災地へ駆け付け、必死に救助活動にあたった。しかし、厳しい現実の前ではあまりに無力だった。「あの時の悔しさがあるから頑張れている」。東北での苦い経験が今も自身を突き動かす。

 ○…長野県で生まれ3歳から厚木市で過ごす。幼い頃からスポーツが大好きで高校時代にはボクシングで活躍する一方、バンド活動ではドラムを務めた。「インディーズでCDを出したり結構本格的でした。今もたまに叩きたくなります」と、スポーツマンとは別の一面も持ち合わせる。

 ○…1年半前には海外の大規模災害に派遣される「国際消防救助隊」に加わった。「国境に関係なく助けを求めている人のもとへ駆け付けられるように」。キャリアを重ねながらも、志は高まるばかりだ。子どもの頃、父親から「世のため人のために生きろ」と言われ育った。「昔はよく意味がわかりませんでしたが、今やっとその意味がわかるようになってきました」。父の託した思いは、相模原で確実に体現されていく。

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