市では、南清掃工場(南区麻溝台)で使用されていた焼却炉(=写真)を、耐用年数超過の理由で来年10月から、解体工事を始める予定だ。それに伴い、一部の近隣住民からは「アスベストが飛散する可能性がないか」と不安の声が上がっている。市民団体「麻溝台・相模台のごみと環境を考える会」(高田真理代表)では先月、説明会の開催を市に要望、明後日26日(土)に麻溝台自治会館(同)で行われることとなった。市担当者が出席しての、この旧炉に関する説明会は2回目。
旧市において初めて設置されたこの焼却炉は、昭和55年に竣工。市内のゴミを最終処分できる状態に焼却する役割を担ってきた。しかし耐用年数は15年〜20年で、市では安全上の理由から平成21年9月に稼働を休止。現在は、同じ敷地内で新炉(ガス化溶融炉)がその役目を果たしている。
「丁寧に工事を」
「工事を行う工程で、ダイオキシンやアスベストが周囲に飛散しないかが心配」。今回、説明会を要望した同会の高田代表(南区麻溝台、61)は毒性物質への不安を吐露する。
解体に関しては国で定めた法律があり、その基準内で行われる。「けれども、国の基準はそこまで規定が細かいものではなく、工事の際に他に条例が存在する自治体もあるほど。できる限り丁寧な工事をしていただくよう求めて行きたい」。考える会では説明会でこのような要望を伝えるつもりだ。
「旧炉」現在調査中
焼却炉を解体するのは旧市内では初で、市清掃施設課では現在、第三者機関に委託し、炉の外部に付着する重金属やダイオキシン、アスベストの量を調査している。調査は来年1月までには完了する予定。工事の期間や毒性物質が飛散するかどうかについては、「数値が確定され次第、何らかの形で発表する」としている。
同様の説明会は7月に、住民の要望で区内新磯野でも開かれた。参加した市村里江(さとえ)さん(相武台団地、60)は「その時は、具体的な有害物質などの調査はこれからの段階だった。どこまで進んだか」と、今回の開催に期待を寄せる。明後日の説明会では主に、一般的な解体工事の工程段階が説明される予定だ。
説明会は13時半から15時半(予約不要)。問い合わせは考える会【電話】042・740・8926まで(高田さん)。
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