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相模原に避難されている方の声 3・11と一言でまとめられてしまうが、被災された方の思いも風景も決して一様ではない。時間をかけてでも一人ひとりに手を差し伸べていきたい 都内で就職 「親に恩返しを」―― 村上舞さん/岩手県陸前高田市から避難中。先月まで親戚の会社(南区)などに勤務。20歳

公開:2012年3月8日

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「いつまでも叔父のお世話になるわけにはいかないので」
「いつまでも叔父のお世話になるわけにはいかないので」

 相模大野駅そば、雑居ビルの2F。小奇麗な寿司店から元気な挨拶が聞こえてくる。「しゃべり方は特に気をつけています。方言がでないようにも」

 地元の高校を卒業後、寮に入り、イタリアンのシェフを目指した。震災時は、仙台市の調理師専門学校にいた。1週間後、叔母を通じてようやく家族の無事を知る。実家へ戻れたのはさらに1週間後。同地で長く暮らす村上家は、過去の津波を教訓に、高台に家を建てていたため、自宅はそのまま残っていた。ただ、周囲にあった幼い頃からの思い出は大きな波に流されてしまった。

 就職のためにと、叔父のいる相模原へ。週に3日は叔父が経営するリフォーム会社で働き、あとの3日は寿司店で接客業務に勤しんだ。「自分は料理が好きなだけ。仕事にするのは難しい」。シェフの道をあきらめ、こちらで就職先を探していた。幸いにも先月、都内の会社での採用が決まり、この春からいよいよ独り立ち。新しい寮生活をはじめる。

 三陸出身ながら「魚よりお肉が好き」。好物は焼肉。相模大野駅ビルのラーメン店にもよく足を運ぶそう。「家は残りましたが、働きたいので、実家へは戻りません。専門学校の学費は親に出してもらいました。仕事をしてお金を貯めて、返したいんです」。心に負った傷を笑顔で隠し、大きな声でお客を迎える(2/16取材)。
 

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