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自立支援 地域の中で 東林間に若者向け

公開:2012年6月14日

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高校中退者等への学びなおしのための学習会や就労体験なども予定しているという
高校中退者等への学びなおしのための学習会や就労体験なども予定しているという

 生活保護受給世帯の子ども・若者への支援充実を図るため、市ではこのほど、居場所づくり事業を開始した。東林間商店街の一角にある空き店舗をフリースペースとして利用し、市委託の第三者機関が運営。生活の自立や学校の勉強、進路など身近な悩みについて、自由に相談できる場所となっている。生活保護受給世帯に特化した若者支援は、県内でも初だという。

生活保護受給世帯対象

 「piece」と名づけられた同スペースは、NPO法人文化学習協同ネットワーク(東京都三鷹市)へ委託する形で開設されている。生活保護世帯の高校生などの10代後半から20代にかけての若年層を対象とし、先月に開所した。2名以上のスタッフが常駐し、多いときには1日に6名ほどの若者が訪れることも。「テスト前だから勉強を教わりたい」という利用者もいれば、月末にはお腹をすかせている若者も。「生活の自立」を目指し、食育プログラムには力を入れている。

 市内の生活保護受給者は8105世帯・1万1983人(平成24年4月市調べ)。昨年、市ではケースワーカーを通じ、生活保護家庭へのヒヤリングを実施。経済状況や行政への要望などの集約にあたった。すると、特に多かったのが、義務教育期間を終えた若年世代へのサポートを求める声。「家庭や学校では安心して過ごせない」という状況の若者も多く、良好な人間関係を築ける”居場所”の不足が浮き彫りとなった。

社会性の育成に商店街手伝いも

 「開所間もないですが、生活保護家庭で育った若い人たちは、想像以上に、何らかの”飢え”に直面しているのだと驚きました。単純な食事ということではなく、親との葛藤を抱えている子がいます。『勉強したい』と多くの若者が口にします。皆、自立への願いをもっている。その思いを形にできるよう、少しでも手助けができればと思っています」と運営スタッフの一人は述べる。家族に続き、次世代も生活保護受給に陥る連鎖を断ち切ることは、大きな課題だ。

 現在、pieceは地元の商店街組合にも加盟。「商店街のお手伝いなどを通して、若者たちに地域の色々な世代の方と接する機会も増やしたい」。まずは、近隣の清掃作業などをする予定。同スペースが入居した店舗部分のシャッターのペイントも行う。社会性を育むボランティア活動などにも積極的に取り組んでいく考えだ。

 開所は平日午前10時〜午後7時(水曜は〜4時・木曜は午後2時〜/土日休)。利用無料。問い合わせは【電話】042(851)6895まで。
 

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