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北里大学 海洋生命科学部 三陸離れ、相模原を拠点に

公開:2012年9月20日

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 北里大学・海洋生命科学部の新校舎が7月、南区北里の相模原キャンパス内に完成=写真。8月末に竣工式を終え、9月から後期授業がはじまった。もともと同学部のキャンパスがあったのは岩手県大船渡市。東日本大震災で「三陸キャンパス」付近の市町村は津波により大きな被害を受けた。そこで大学では今回、相模原へ学部機能の移設と共に、新しい校舎を建設することに。「当面の間」という条件付きで再スタートをきった。

研究場は開拓

 「突然のことだったが、全学部が臨機応変に対応してくれた」と同学部の及川善裕事務長は震災直後を振り返る。大学では学生をすぐさま相模原キャンパスへ送り、機能も移設させた。通常の1ヵ月遅れとなる2011年5月(ゴールデンウィーク明け)から新学期を開始。授業には食堂や空き教室を、また職員の事務室には自習室だった場所を利用した。

 40年の歴史を持つ三陸キャンパスは、海抜40〜50mのところに位置していたため、津波による直接的な被害は免れた。リアス式海岸沿いに建つキャンパスの真下には、三陸の海が広がり、目の前は”豊富な実験場”だった。「大切な土壌を一時的とは言え離れることはさびしいこと。そちらで培った学びをこちらでも活かしたい」。大学側は今のところ戻る時期等を具体的に示しておらず、復興状況等をみて検討していくとのこと。なお、現時点では平成25年度入学者までは相模原キャンパスに拠点を置くと説明している。

 ”海のない”相模原では大船渡市と同じようにいかない。以前はすぐ目の前にあった海水も、これからはタンクローリー等で運んでくることに。その状態を維持するのも容易ではない。また、フィールドワークの際は神奈川県南部や千葉県などへバスで移動。研究場の”新規開拓”が必要となる。「今はひとまずキャンパスが出来、”体”が落ち着いた状態。あとは学生がより研究内容に興味を持ち主体的に取り組めるようなカリキュラムや課外授業など、今までのネットワークを活かし中身の充実をさらに進めていきたい」と及川事務長は話している。なお、誕生した海洋生命科学部のエントランスには今後、海の生物の標本展示やミニチュア水族館を設置。相模川の生き物なども登場する予定だという。
 

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