相模原に障がい者の自立支援をするヘアサロンを立ち上げた 浅川 雅之さん 大野台在住 58歳
障がい技術者の自立促す
○…耳に障がいをもったろう者と健常のスタイリストが共に働き、自立支援しながら高い理美容技術を提供するヘアサロン「ルピナスヘアー」をこのほど立ち上げた。これまでのボランティア活動で培った人脈、協力者からの様々な支援を受け、出店にこぎつけた。理美容業界で成功を夢見る障がいを持つ人たちが店を通じて活躍し、将来的に独立を促す場づくりをめざす。
〇…東京・品川生まれ。幼少の頃に高熱を出し、耳が不自由になった。難聴学級が小学校になかったため、ろう学校に通う予定だったが、母親が都に嘆願書を提出し、願い叶って難聴学級の設立が実現。小学校に進学した。当時の担任教諭から「手に職をつければ障がいに関係なく、社会でやっていける」と薫陶を受けたことや理美容業界で働く母親の影響から、同じ道を歩むことに。それから30年以上が経つ。「すべてはお客様に喜んでもらうためにやってきたよ」と振り返る。
〇…中学時代から相模原に移り住む。現在は母親、妻との3人暮らし。普段は「多忙で無趣味だよ」としつつも、娘、息子とも近くに住んでいるため、休日には時々5人の孫なども含む10人以上で食事に出かけることもあり、これが息抜きに。年明けは親戚など約20人を迎えて賑やかに新年会。料理の腕も振るい、煮込みや山形いも煮も作る。「人が集まることが好きなんだね」。知り合い、家族が大集合の正月ともなると、得意の趣味が顔を出す。
〇…今後は障がいを持つ理美容師たちの経験を蓄積しつつ、雇用の場を拡大させる目的で高齢者施設などへのスタッフの出張サービス展開も視野に入れている。そのためにも、障がい、健常にかかわらず、質の高いサービスで顧客に認めてもらうことに重点を置く。「魅力ある、人が付いてくるスタッフづくりにさらに力を入れたい」と気合十分。障がいをハンディにしないビジネスモデルづくりへ。挑戦は始まったばかりだ。
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