障がい者や高齢者をはじめ、誰もが利用しやすいように配慮された街づくりに貢献している個人や団体を表彰する「神奈川県バリアフリー街づくり賞」がこのほど発表され、ハード部門(施設整備)で南区新磯野の「児童発達支援センターバンビ」(岩田勢津子園長)が選ばれた。第8回となる今年度はハード部門で12件、ソフト部門(活動)で3件の応募があり、選考の結果、6件が受賞している。
今回、表彰を受けた「児童発達支援センターバンビ」は、軽度の障がいを持つ地域の児童が、遊びなどを通じて基本的な生活習慣や社会的ルールを身につける支援を行う通所施設。10人程度のクラス療育を基本としており、2014年5月に開所している。
運営は社会福祉法人慈恵療育会(安原朋芳理事長)が行い、設計はアトリエアップルズ(株)(斎藤隆之代表取締役・横浜市中区)が手掛けた。設計の段階から岩田園長も交えて意見を出し合い、施設づくりに活かしたという。
岩田園長が一番こだわった安全性では、危険認知能力が低い児童が多いことを考慮し、エントランスから教室に入るまでに4つのドアを配置。死角を極力少なくするために、分かりやすい動線を心がけた。廊下と階段には大人も児童も使いやすいように上下2段の手すりを付け、屋外に勝手に出られないようテンキー式の電子錠も採用されている。また、児童が自分のクラスを認識しやすいように、壁紙、ドアハンドル、ドア前の廊下などをパステル系の同色で統一。選考委員からも「子どもたちが安全に安心して過ごせる工夫が、子どもの目線でなされている」と好評価を受けた。
今回の賞にはアトリエアップルズ(株)が応募。初めての挑戦で受賞した斎藤代表取締役は「人に優しい建物づくりを基本に設計を行っており、今回のバンビは細部までこだわった施設。その方針が認められて大変喜ばしい」と感想を述べた。岩田園長は「一生に一度あるかないかの賞をいただけて嬉しい。通っている子どもたちがイキイキとしているのが何より。こちらの意見を形にしていただき、斎藤さんには大変感謝している」と話している。
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