旧日本軍の陸軍士官学校が、当時の座間村・新磯村・大野村・麻溝台村に移転されて今年で80年。節目の年を迎えるにあたり、地域の歴史愛好家らが、相模原の発展の観点から「相模原軍都化80年」を顧みる企画が進んでいる。
企画を進めているのは相武歴史研究会。同会会員で、南区在住の郷土史家・山田真也氏によれば、今から80年前の1937年9月、東京・市ヶ谷にあった日本帝国陸軍の将校を養成する陸軍士官学校が、相模原・座間地域(現キャンプ座間)に移転したのが、軍都化の始まりだという。
その年の12月、天皇が同校の卒業式に臨み、学校の場所を「相武台」と名付けたことが、現在の地名の由来。命名を記念して建てられた石碑は、現在もキャンプ座間内に残されている。
その後も造兵廠、兵器学校、病院などの陸軍関係施設の移転が続いていく。軍都化が進むに伴い、交通網やインフラも発展。38年に小田急線の「通信学校駅」(現相模大野駅)と「相模原駅」(現小田急相模原駅)、41年に横浜線の「相模原駅」が新設された。「8町村が合併して相模原町が41年に誕生したのも、軍部の意向を受けてのものだったと想像できる」と山田氏。
終戦後、陸軍施設の大半は米軍に接収されたが、多くの労働者を必要とした米軍基地は失業者救済に大きな役割を果たした。「軍都から米軍基地の町へ、そして返還地を活かした都市づくりを進める相模原にとって『軍都化』が及ぼした影響は計り知れない。だからこそ節目となる今年、検証しておく必要がある」と山田氏は話している。
歴史から学ぶ
同研究会は記念事業として8月29日(火)に講演会と映画会を南市民ホール(相模大野)で開催する。講演会「相模原軍都化80年を顧みる」は午前9時40分から。入場無料。映画会「明治天皇と日露大戦争」は午後2時から。前売り券700円、当日券1000円。市内の協力店などで購入が可能。問合せは山田さん【携帯電話】090・4709・5585へ。
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