相模原市は昨年11月、「相模大野駅〜麻溝台地区〜原当麻駅」を結ぶ「幹線快速バスシステム(BRT)」の導入に向け、「新しい交通システム導入基本計画」を策定した。平成28年12月定例会議の補正予算に関連予算720万円が組み込まれるなど、実現に向けて動き出している。
この計画は、北里大学・病院や女子美術大学といった市南部地域の拠点間の連携強化を目的に、「幹線快速バスシステム(BRT)」を導入するというもの。
BRTとは、路線バスをベースにし、連接バスやバス専用レーン、信号などの改善を組み合わせて、時刻表どおりの運行(定時性)や移動時間の短縮(速達性)、輸送力の増大を可能とする高度なバスシステム。
相模原市では1989年から、道路の混雑やバス輸送サービスの低下などを予測し、新しい交通システムの導入について検討を進めてきた。2009年には「新しい交通システム導入基本計画(案)」を作成したが、事前説明がなかったことや、新たな道路建設計画が組み込まれていたこともあり、住民から不満が続出。パブリックコメントを実施した結果、新システムの必要性も含め、反対が約9割にのぼった経緯がある。
これを受けて市は13年、まちづくり会議の代表者や公募市民、学識経験者、大学、バス事業者等で「相模原市新しい交通システム導入検討委員会」を設置し、再度検討を実施。同委員会からの答申を受け、昨年に現行のバスルートと拡幅整備計画のある県道52号線を最大限活用した内容とする新たな基本計画案をまとめた。今回の基本計画は、同案に対してパブリックコメントを実施した上で策定されている。
調査委託に720万
12月議会で承認された補正予算720万円は、相模大野駅北口周辺での交通量調査を実施するための委託発注費で、担当する市交通政策課では「今年度中に取り組みたい」としている。2017年度には交差点やバスベイの改良に関する具体的な検討に入る予定だ。
市は短期・中期・長期と期間を分けて取り組んでいくとし「概ね3〜5年以内には輸送力増大につながる連接バスの試験走行まで進めていきたい。都市計画決定がされている県道52号線の一部区間の拡幅工事とも連携して進めていく」としている。
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