県立相原高校(折笠初雄校長)はこのほど、(株)中村屋、(株)小田急フードエコロジーセンターとの協働で、「あいはら豚」を使った中華まんの商品開発に成功した。製造過程における「食のリサイクル」が環境問題への取り組みとして評価され、「全国高校生エコ・アクション・プロジェクト」で優秀賞を、地球温暖化防止を考えるシンポジウム「低炭素杯2012」の学生活動部門で環境大臣賞金賞に輝いた。
同校は、2009年から学校で飼育する「あいはら豚」を使った中華まんの商品化への取り組みを進めてきた。一方で、食品を製造する際には大量の食品廃棄物が排出され、その焼却で二酸化炭素が放出されるという環境への悪循環が生まれることから、環境に優しい「食のリサイクルループ」の構築を重視。以前から同校と提携を行っていた(株)中村屋が同様の課題を持っていたことから、連携して解決策を模索していた。そこで出会ったのが(株)小田急フードエコロジーセンターだった。同社は、食品廃棄物を養豚用飼料に作り変える事業を行っており、今回の試みを持ちかけたところ、協力を快諾。3者による協働での取り組みが始まった。
リサイクルのシステムは、(株)中村屋の工場から(株)小田急フードエコロジーセンターへ食品廃棄物を持ち込み、飼料へ。その飼料を相原高校で豚に給与。出荷した肉を中村屋へ持ち込み、商品化するというものだ。
こうした環境への循環システムを高校生エコ・アクション・プロジェクト、低炭素杯でそれぞれ発表。企業と連携して環境問題に取り組んだとして高評価を受け、受賞に繋がった。「今回のW受賞は長い間継続的に取り組んできた成果。生徒と喜んでいます」と同校の登健太教諭は話す。
今回商品化、製造された中華まんは6500個。毎月第2・第4日曜日の午前11時から午後2時まで開催される同校の畜産フェアで販売される。「私たちの中華まんは最高です!これからもより多くの方々に食べていただき、この活動を継続していきたいです」と生徒たちは話している。
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