城山のシンボル的な存在として古くから地域住民に親しまれてきた大杉が、8月11日午後2時45分ごろ発生した落雷により焼失した。地域住民の落胆が大きい中、古くから心を寄せてきた大杉の命をつなげようと、有職者たちによって挿し木を試みる取り組みが行われている。
落雷で焼失した大杉は、飯縄(いいづな)神社の裏手にある。樹齢は約900年にも及び、高さ約25m、太さ約6m。しめ縄が巻かれ、ご利益がある大杉として多くの登山者がお祈りをしていた。また歴史的な価値もあり、戦国時代には山頂部の一際目立つ場所に生えていることから、津久井城主・内藤氏が属した北条一族の支城である八王子城からも大杉は良く見え、目印的な役割を果たしてきたという。
11日の落雷直後には、津久井消防署や地元消防団がすぐに消火活動を実施。山頂部にあるため、給水ホースを約600m繋げるなど、約6時間の懸命な作業の結果、他に燃え移ることもなく消火した。現在は、樹木士など専門家に協力を仰ぎ、挿し木をプランターに植えて肥料を変えた数パターン、直接水に浸したもの、日のあたり具合を調整したものなど、計6パターンの試験を実施。真夏のため、時期的に難しい面はあるものの、さらに数パターンの試みが検討されている。
津久井湖城山公園では「多くの方のご尽力に感謝しています。今後は雷杉として津久井を見守って頂けるよう、大杉の命を繋げ様々な試みを行っていきたい」と話している。
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