相模原市市民の森(仮称)検討委員会 秋整備へ構想まとまる 市へ答申 テーマ「交流発展」
相模原市市民の森(仮称)検討委員会は2月14日、市の財産である森林を守り、自然環境に対する意識を向上させることを目的とした「相模原市市民の森(仮称)」を石老山・ふるさとの森周辺で整備することなどを盛り込んだ基本構想をまとめ、市へ答申した。議会の承認が得られれば、今年秋から本格的に整備が進められていく。
市では、市内面積の約6割を占める森林資源を、健全な姿で次世代に引き継いでいくため、長期的な森林の将来像を見据え、木材の活用を図り、市民全体で支える森林整備体制を構築することを目的とした「相模原森林ビジョン」を2011年3月に策定した。このビジョンの中で掲げられた、市民の森の整備を進めるため、市長は2012年10月、津久井郡森林組合、地域の観光協会、各団体、公募による市民等で発足された「相模原市市民の森(仮称)検討委員会」(下村彰男委員長・東京大学大学院教授)に諮問。それを受け、同委員会ではこれまで、7回にわたり検討を重ねた結果「相模原市市民の森(仮称)」の基本構想をまとめ、2月14日に市長に答申した。
基本構想では、豊かな森林を有し、水源環境保全のため貴重な役割を担っている等の理由から、津久井地区の「城山湖」「中野山・平代山」「石老山・ふるさとの森」「藤野園芸ランド」の4つを、市民の森の周辺候補地に掲げた。立地やアクセス条件、道路、土地の状況、周辺集客施設などを踏まえ「石老山・ふるさとの森周辺」を計画対象地に選定。基本構想のテーマは「多様な主体で育む交流発展型市民の森の創出」。森林を身近に感じられる、市民活動ができる場になる、林業の担い手育成、健康促進という4つの機能を備えることを盛り込んだ。
具体的な整備計画は、第1段階で森林整備に着手。第2段階で整備範囲を拡大し、市民の利用を開始する。最終的には、各種団体の活動拠点整備などを作る「森林管理体験ゾーン」、各種教室や自然観察会、指導者育成等を行う「環境教育ゾーン」、木材など現地の自然を活かした遊具などを製作する「ふれあいゾーン」、既存施設を活かして、ハイキングコース、バードウォッチングなどを設置する「散策・ウォーキングゾーン」の4つのゾーンに分けた整備を進めていく計画だ。
同実行委員会は、「全委員がお互いの立場を尊重した市民参加を実践できた計画になりました。地域の特性を活かした整備を進めてもらいたい」と話している。
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