藤野地区の住民らが発足した「国道20号線藤野地区改良推進委員会」(力石修会長)は8月19日、交通事故が多発する同地区の国道20号線の拡張や歩道整備などをとりまとめた要望書を今秋に国交省へ提出するため、相模原市役所と緑区役所を訪れ、協力を要請した。市は「協力できることは積極的に取り組みたい」と話しており、地元住民が安全に通行できる道路改善へ、行政と一体となって進めていく意向だ。
観光が地域活性化の一つの重要な財産となっている藤野地区。その中でも、地域の中心を通る国道20号線は、基幹道路として多様な機能を担っているのに加え、近年は甲州古道や陣馬山などを訪れるハイカーが増えるなど、車両も通行人も増加している。
一方で、黒橋付近から藤野中学校入口付近までの区間約2Kmは、幅員が約6m前後と狭い上にカーブが多く、歩道が整備されていない。そのため、大型車がすれ違う際に接触事故が多発している他、歩行者が巻き込まれる交通死亡事故や、車両の住宅への飛び込みが発生しているという。また、児童の通学路にもなっていることから、子どもの安全確保のためにも、改善が長年の課題とされてきた。
こうした現状を打開するため、6月に地域住民らで「国道20号線藤野地区改良推進委員会」を発足。国へ改良整備を求めるため、7月13日に35人の地権者を集めて、藤野中央公民館で説明会を開催。20号線のカーブの拡張、道路の両側への歩道の設置、電柱を撤去しての地中化などを要望することを確認した。これを受けて、地権者66人や地元の自治会、商工会、観光協会、小・中学校PTA、婦人会など11団体から、国交省へ要望書を提出するための同意書を集めていた。
市、議員へ協力を要請
19日には、現状の報告と協力を市へ依頼するため、力石会長、荒井一美・佐藤勉副会長、杉本岳人事務局長の4人が相模原市役所と緑区役所を訪問。北村美仁緑区長と匂末敏男土木部長は「藤野地区の現状を知ることができて良かった。市でも協力できることは、積極的に取り組んでいきたい」と話した。力石会長は「圏央道開通による交通量の増加や、大型地震の発生が推測されるなど、リスクは年々高まっています。厳しい財政状況下で、難しい面はあると思いますが、市や議員の方々にも協力をお願いして、将来の子どもたちためにも早期に重点的な整備がなされるよう取り組んでいきたい」と話していた。
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