手付かずで放置されていた学校に隣接した自然観察林を再生させようと、地域ぐるみの活動を行っている市立広陵小学校。10月31日には同校5・6年生がゴミや枯葉拾いを、11月2日にはPTAや地元住民らが階段や遊歩道の補修整備などを行った。学校と地域が一体となって、子どもたちの学び場である自然観察林の保全活動への取り組みを通じ、全国的な交流活動へも道を開いている。
広陵小には、隣接した場所に約0・69haの自然観察林がある。これだけの規模の林が校内に隣接した場所にあるのは、市内ではめずらしいがあまり利用されておらず、手付かずの状態で放置されていた。
そうした状態を危惧し、2006年にPTA、地域住民、地元関係諸団体が「学校林を整備し、子どもたちの学習に役立てては」と保全委員会を発足。林の名前も「広陵もりっく」と名付け、地域一体となって保全活動に乗り出した。
その結果、子どもたちが安全に見学できるようにと、1周約5分の遊歩道に加え、階段などが整備。整備された「もりっく」は学校授業で使われるようになり、生き物や草花の四季の変化の観察、図画工作の材料にするなど、幅広く学び場として活用している。
31日には児童たちがゴミ、枯葉等の清掃を行い、2日には広陵もりっく保全委員会が中心となった約50人が参加して、30ヵ所を超える遊歩道や階段の補修を整備した。山崎方年校長は「もりっくを整備することにより、児童は自分たちの森として愛着を持ち、大切にすることが出来ています。これらの活動は、学習活動を支える大切な作業となっています」と話す。
学校林を通じ交流活動
8月には、代々木で開催された「学校の森・子どもサミット」に参加。全国から学校林を保有する12校が参加したこのサミットに、児童2人と保全委員会のメンバーが出席し、保全活動の発表と意見交換などを行った。同校PTAの吉野裕之会長は「サミットに出席したことにより、学校林や近くに林がある学校との交流も増えています。児童たちの学習の手助けが出来るよう、我々も協力していきたい」と話していた。
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