2027年に品川-名古屋間での開通を目指すリニア中央新幹線について、JR東海の事業説明会が11月4日の杜のホールはしもとを皮切りに始まった。この日の説明会では、県内の工事内容や橋本に設置される新駅等について説明。来場者から「磁界」「残土」「補償」等について疑念や不安の声が多数あがる中、同社は「説明会等を通じ、理解、協力を求めていきたい」と意向を示した。
同社は、10月17日に国土交通大臣からリニアの工事実施計画について認可を受けたことから、沿線の市区町村で事業説明会を計画。杜のホールが県内で初めての開催となった。
当日は、事業の意義、相原高校に建設予定の神奈川県駅の工事概要、騒音、振動等について説明。今後は自治会単位での説明会を行った後に測量を実施し、用地取得後に工事に着手していくと考えを示した。
質疑応答では、地元住民から工事や計画に対する疑念や不安の声が相次いだ。「心臓ペースメーカーの基準値より磁界数値が高いが大丈夫か」との質問に対し、同社は「開業までに安全に乗れるよう整備する」と回答した他、「残土の3割の再利用が決まっているという話だが、残りの7割は」の問いに「県や市等と調整している」と現状を伝えた。移転時の補償については「国で定められた法律を基準に粘り強く地権者らと話をしていきたい」と答えた。
この事業説明会は今後、市内では津久井中央公民館(16日)、産業会館(19日)等で開催される。「地域の皆さんにしっかりと説明を行い、事業への理解、協力を求めていきたい」と同社は話している。
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