相模原市とカナダ・トロント市との友好都市提携25周年記念として15日、ジョン・トーリー市長を団長とする訪加団が相模原市を訪れ、交流行事を通じて親交を深めた。トーリー市長は外国人として初となる市議会議場でのスピーチに臨み、両市の友好関係のさらなる構築について決意をにじませた。
相模原市は1991年にトロント市の前身のスカボロー市と提携して以来、教育、スポーツ、経済などの分野でこれまで2000人を超える市民が相互に訪問を通じて交流している。トロント市と友好関係を結んでいる都市は相模原市の他に、シカゴ(アメリカ)、重慶(中国)、ホーチミン(ベトナム)、アムステルダム(オランダ)がある。
トーリー市長の初来相を巡っては、昨年7月に訪加団が桜の植樹を目的に赴いた際、市長から相模原市への訪問に意欲的な発言を得たことから、両市間で協議を重ねた末に実現。トーリー市長や、市に訪問経験のあるマイケル・トンプソン市議会議員のほか、実業家などの経済関係者ら17人による訪日団となった。
当日は、始めに署名式を実施。加山俊夫市長、トーリー市長が両市の一層の交流に向け覚書に署名後、贈答品を交換。相模原市は地元の酒・相模灘と日本の伝統工芸品とされる江戸切子のペアグラスを、トロント市はカナダガモの彫刻をそれぞれ進呈。
続いて訪日団は市議会議場へ移動。市議会議員からの歓迎の拍手を受けながら入場すると、加山市長、阿部善博議長があいさつ。昨年、訪加団としてトロント市を訪れた阿部議長は「25周年の機会に議場にお越し頂き嬉しく思います」と謝辞を述べた上で、訪加時にプレゼントされた品をマイケル議員に見せ、互いに笑顔を交わす場面もあった。
両氏のあいさつが終わり、議場の雰囲気が和らぐ中、トーリー市長が登壇。記念のスピーチに臨んだ。トーリー市長は、加山市長と両市が抱える課題について意見交換したことに触れ、「私たちも高齢者の問題、若者の雇用、将来的な支援など課題を抱えています。友好関係のもと、課題の解決に努めたい」と意気込むと、経済面についても同市をPR。「(日本の学生に)留学先にぜひカナダを選んで」とアピールした。相模原市の印象にも言及し、「リニア新幹線が通るとは羨ましい。相模原市は美しいまち。素晴らしい公園があり、観光資源に恵まれています。(トロント市に)桜も植樹してもらいました。花咲く日が来るのが楽しみです」と思いを込めた。最後に、「今日が次の25周年のスタートになると思います」と話し、相模原市への感謝の意を述べると、議場は盛大な拍手に包まれた。
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