橋本図書館に、赤ん坊を背負った母親を編み物で表現した作品が飾られ、来館者の目を楽しませている。制作したのは市内南区在住の加藤千晶さん(25)。「編み物は魅力的な技法の一つです。多くの方に見て頂ければ」と来館を呼びかける。
加藤さんは女子美術大学卒の会社員。油絵を専攻していた在学時に「多くの人に親しまれている編み物で作品を作れないか」と、毛糸による編み物の作品を作り始めた。以来、題材にするのは「家族」「働く」など、普段目にすることが多い日常の風景。仕事のかたわら1日1〜2時間、作品作りに取り組んでいる。そうした中、加藤さんと知り合いだった橋本図書館の職員が、編み物で作られた斬新で温かみのある作品に魅せられ図書館での展示を打診。加藤さんも快諾して、4月から展示している。
今回展示されている作品は『「いってらっしゃい」と「おかえり」の間のドラマ(母)』がタイトル。6月中旬まで展示されていた男性会社員が帰宅する様子を描いた作品との連作で、その第2弾だ。大きさは180cm×180cm。約半年の制作期間をかけてアクリル毛糸と綿糸で丁寧に編まれ、働きに出る旦那さんを見送る母子の優しい表情が印象的な作品だ。加藤さんは「図書館の入り口横の展示スペースという帰り際に目につく場所に展示されています。この作品が図書館という少し特殊な空間と、外の世界をつなぐ良いきっかけになれば」と話す。展示期間は9月7日まで。
橋本図書館では今後、作品を切り替えながら定期的に加藤さんの作品を展示していく。「素晴らしい作品ばかりなので、ご来館の際にはご覧になって下さい」と同館は話していた。
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