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相模ダム、大規模改修へ 県、2024年頃着工めざす

社会

公開:2017年3月16日

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相模ダム。上写真は国道20号側から。左下の建物は相模発電所。下は嵐山洞門側から=いずれも11日
相模ダム。上写真は国道20号側から。左下の建物は相模発電所。下は嵐山洞門側から=いずれも11日

 神奈川県企業庁は、相模ダム(与瀬・若柳)の改修を計画している。1947年の完成から70年が経ち、関連設備が老朽化してきたことに伴うもの。同庁では2024年頃の着工を目途としており、工期約15年、総工費約200億円の大規模工事になる見込み。

 相模ダムは、京浜工業地帯(横浜市、川崎市など)を中心とする工業生産の増強や人口増加に伴う水道・工業用水・電力需要の増大、食糧増産のための開田開発用水の確保などを目的として1940年に始まった、相模川河水統制事業の基幹施設として47年6月に完成した重力式コンクリートダム。高さ58・4m、堤頂部の長さは196・0m。湛水(たんすい)面積(常時満水位の面積)は3・26平方Kmで、貯水容量は6320万立方m。

 県内最初の大規模な人造湖である相模湖を形成し、直下にある相模発電所を経由して下流の沼本ダムから相模川の水を相模原市や横浜市、川崎市、横須賀市などの水道・工業用水として供給。県内の上水道水源の約17%を構成している。同発電所では水が下流に流れる落差を利用した水力発電も行われている。

 また、湖上には遊覧船や釣り舟が浮かび、観光名所としても広く親しまれている。毎年7月の海の日には「相模湖ダム祭」が行われ、普段は見ることができないダム内部や同発電所の見学などを実施。今年も7月17日に開催が予定されている。

15年で200億円見込む

 今回の改修については、東日本大震災後の調査で相模ダム本体の強度に問題はないと確認されたが、6門の放流ゲートとそれを支える7本のピア(柱)が老朽化していることや、長年の放流の影響で川底や両岸の浸食が進んでいることなどから、大規模な工事が必要であると判断された。

 ダムの利用に支障が出ないよう、水位を維持した状態でゲートを1門ずつ改修。台風などの影響を考えてゲートを常に使える状態を保つために、夏場を避け、水量の少ない冬場に工事を行う計画。工期は、先行して行う下流施設の工事に5年、本体の改修に10年の計約15年、総工費は約200億円を見込んでいる。改修費用はダムを運営する電気事業者(県)、水道事業者(県、横浜市、川崎市、横須賀市)での調整を進めていく方針。

 今後の流れについて県企業庁では、「河川管理者である国土交通省と調整をしながら進めていく」とし、「2024年頃から着工していきたい」と話している。住民への説明などは施工計画が定まった段階で検討するとし、「現段階では湖面の利用者に影響はないと考えている」とした。
 

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