創立50周年を迎えた「学校法人中島学園 きそ幼稚園」の園長を務めて10年目 櫻井 恵美子さん 山崎町在住 52歳
子どもの未来が全て
○…勤続30余年、きそ幼稚園園長として今年で10年目。就任してからこれまで1千人以上の子どもたちが巣立っていく姿を見守ってきた。親子二代で”恵美子先生”と呼ばれることも。父や母になっても教え子は顔を見ればすぐ分かるというが「お化粧をして綺麗になった女の子は別だけど」と満面の笑み。「ばったり会った男子中学生の子が照れながら挨拶してくれたり、メイクをし始めた女の子にアドバイスしたり。なんでも久々に会うと嬉しくて仕方ない」。先生であり、お母さんだ。
○…祖母で前園長の井鍋まさえさんが40年間、同幼稚園を支えてきた。両親も幼稚園の先生をしており、まさに先生一家。「物心ついたときから漠然とこの職につくのだと思っていた」。園長就任当初はもちろんプレッシャーもあったが「子どもだって喧嘩や怪我で涙をする。それでも翌日は笑顔で”おはよう”と言ってくれるのだから、私が悩んではいけない」と真正面から向き合った。
○…趣味は演劇・映画鑑賞。「最近では劇団四季が感動した」と話す。高校3年生時に進路を決める際、役者の道に進もうと悩んだ時期もあった。「色んな道があったけれど、それでも今はこの道でよかったと思う」と当時を懐かしむ。「祖母が見せる先生の姿は役者に負けないくらいかっこよかったからね」
○…多数の園児がバスで帰宅中に東日本大震災が発生。「地震そのものよりも子どもたちに何かあったらという怖さの方が強かった」と振り返る。園内に残っていた子どもたちを迅速に集め、先生全員で見回りや声かけをした。「皆がしっかりしているので」。信頼関係の強さを再確認する。また大きな発見は、子どもたちが想像以上に頼もしいこと。”津波が来る””余震に気をつけて”など、きちんと情報収集をしており、おもちゃを譲る姿も見せるという。だから「何が何でも子どもの未来を守りたい」。
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