桜美林大学第4代学長に就任した 三谷 高康さん 能ケ谷在住 61歳
「違った価値観を認めること」
○…創立91年。「学ぶということは隣人や社会に還元していかなくてはいけないということ」。創立当初から掲げる『学園のモットー』。21世紀になった今でも、「これは大学が課せられた使命」ときっぱり。「私の使命は、そういう学生を育てること。そしてそれを具体的に実現させること」と新学長就任の抱負を語る。「桜美林大は学生の能力を出来る限り育てていく。そういうことができる大学」
○…大阪出身。中学3年生のころ、「人生とは何か、生きるとは何か」と悩み始めた。国立の進学校に通いながら、その生活にも疑問に感じた。卒業後、家を出て知人の紹介で禅寺で1年ほど生活を始めた。僧侶らと生活を共にし、毎日のお勤めなど厳しい日々を送る。ただ都会育ちだったこともあり、「自然の真っただ中で生活し、別世界の楽しさを満喫したよ」と振り返る。托鉢に出た時、楽しそうに歩く同世代の姿を見て、「その世代で経験できることをしておくべき。同世代と過ごす時期も必要」と感じ高校へ進学した。
○…大学入学後も、それまで抱いていた悩みは依然として心の中にあった。それまでに感じたことは「大人は真剣に人生の悩みを聞いてくれない」という思いだった。ちょうどその頃、「同じ目線で自分のことのように」聞いてくれる人と出会った。衝撃的だった。今は亡き、恩師と慕うその人に導かれてキリスト教に入信した。「迷いの解決は自分で見つけなければならない」と気づいた。
○…「国際化とは違った価値観を知り理解すること。無関心が一番ダメ。人生は『許す』こと。許すとは悪いことを許すのではなく、他者を『認める』ということ」と学生に呼びかける。「相手に関心を持ち、解ろうとすることが国際化」という。気分転換、そして健康法は「歩くこと」。ブラブラ歩くのではなく目標を決めて歩く。「引っ越したばかりなので、今散歩コースを探しているところ」と笑う。
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