玉川大生 「何をするべきか」 復興ボランティアに参加して
玉川大学(小原芳明学長)の学生有志が東日本大震災の被災地でボランティア活動を行い、「これから自分たちに出来ることは何か」を話し合い模索している。テレビや新聞で得た情報でなく、初めて見る被災地やそこで暮らす人々との出会いが学生たちに「何か」を突きつけた。
学生有志30人は9月4日、5日の2日間、宮城県亘理町で復興ボランティア活動を行った。被災したトマト畑の再開支援のほか、被災者から現状、問題点などを聞いた。
学生たちはボランティア活動を終えた2週間後の19日、再度集まり、「この2週間で具体的にしたことや今後の行動」などを話し合った。
発信力
学生たちは口ぐちに「どうしたら自分たちが経験したことを発信できるだろうか」「まだボランティアは必要。どうしたら集められるか」など、ボランティア後2週間で自分が行ったことや考えていることを相談し合った。
自分から情報を発信することを提案した学生は「ツイッターやフェイスブックなどインターネットを使い、情報を発信している。自分の話を熱心に聞いてくれる人もいるし、被災された人ともつながることができた。ただし、被災地の写真を載せて『よくこういう写真が撮れるな』との指摘もあった。発信することは大事だけど、細心の注意が必要」。
継続力
また継続可能なボランティア活動の必要性が多くの学生から提案され「せっかく、被災した人と知り合え、まだまだボランティアが必要だと知ったのだから、団体を作って、定期的に活動できないか。こちらからの押しつけでなく、相手が必要とされるものをお手伝いしたい」と話し、団体結成に向け今後も検討していくこととなった。
ボランティアとは
「自分たちは何をしなければいけないのか」。学生たちはボランティア後、この問いに悩まされたという。被災地に行き、そこで暮らす人たちと一緒に復興作業を行い、被災地で生活することの大変さを痛感した。また原点に戻り「ボランティアとは何か」も考えさせられた。被災地から帰ると、「お疲れ様」「えらいね」と言われたことに違和感を覚えた。「ボランティアすることは偉いことなのか、当然のことではないのか」。
形にする
学生たちは経験したことと、それを取り巻く雰囲気の違いに戸惑っている。「発信することの重要性」、「ボランティアの継続」、「被災地とつながることの大切さ」は分かっている。ただ、それを実行する、形にすることの難しさも今回の経験で知った。
今回のボランティアには1年生から4年生が参加した。就職や就職活動を控えている学生もいる。
それぞれ立場や置かれている状況は違うが、学生たちは皆「一緒に行った30人の繋がりは続けたい」と考えている。そして、今回の経験を生かして”形にしよう”と動き始めている。
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