10周年を迎えた(公社)発明協会・町田市少年少女発明クラブの会長を務める 康井 義明さん 玉川学園在住 69歳
「巣立ち」見守る発明の父
○…「10年は節目。これから次のステップへ」。設立から携わった発明クラブの会長を務め10年が経つ。「町田からノーベル賞を」をスローガンに掲げ、町田市から東京都、全国へ、子どもたちの優秀な作品が飛び立っていくのを見てきた。「町田は全国215クラブの中でも1,2を争うトップクラスなんですよ」と破顔する。
○…工学部で40年教鞭を執り、いまでは名誉教授の顔を持つ。また講師として「自動車構造解析」の講義も継続中。「大学生も小中学生も一緒。工学だけでなく、それをきっかけに色々なことを学んでほしい」。自身は飛行機好きが高じて工学の道に。7人兄弟の4番目に生まれ、兄弟の誰も東京や大阪にビルを持つ『実業家』の父の跡は継がず、それぞれ医師や税理士、大学教授、銀行マンなど専門のプロになった。「父の真似は出来ないので、専門分野を伸ばそうと思ったんだろうね」。海外出張の父を羽田空港に見送る度に飛行機の機体に惚れた。
○…「鞍馬天狗」に憧れ、野原でチャンバラごっこをする活発な少年時代。時代劇や西部劇を好み、アメリカンポップスもレコードが擦り切れるほど聴いた。英語が好きになり、中学で先生に「発音が良いね」と褒められ”天狗”に。勉学に興味を持った。今でも英語は得意科目だ。旅行が趣味で「日本はだいたい回ったね。どこへ行っても惚れちゃう」。学会などで各地を飛び回り、海外渡航歴もたくさん。今は奥さんと一緒に旅を楽しんでいる。一方「思想と体躯が重要」とボディビルで体を鍛えたことも。「何でものめりこんじゃうんだよね」
○…特許や実用新案、発明品の製品化。10年の軌跡を振り返り「色々な人たちの協力があって成り立っている。子どもたちにはそういう人とのつながりも感じてほしい」と話す。この先10年、20年と「科学技術立国を背負う」子どもたちの「巣立ち」を見守っていく。
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