神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
町田版 公開:2015年11月26日 エリアトップへ

小野路宿里山交流館 次世代に繋ぐ亀作り 中村勝保さん(92歳)

文化

公開:2015年11月26日

  • LINE
  • hatena
見事な亀を仕上げた中村勝保さん(14日)
見事な亀を仕上げた中村勝保さん(14日)

 小野路宿里山交流館で11月14日、伝統の藁細工による「亀作り」が行われた。市内在住の中村勝保さん(92歳)が参加者に注連縄の技術を伝承し、参加者と一緒に健康と長寿の祈りを込め、「亀」を仕上げた。

 「古来からの伝統を守ろう」「後継者を作ろう」という動きは里山構想で知り合った小野路町周辺住民で広がった。NPO法人日本郷土史研究会(岸芳男代表)が主導し、郷土の歴史と伝統文化を後世に伝えようと講習会を企画。その初回がこのほどの「亀作り」。

 ボランティアで講師として参加したのが中村勝保さん。手、足、口を器用に使いしっかりと亀を締め上げていく。1923年産まれ、92歳の中村さんは「昔は色んな所で作っていて、みんなで編んでいたんだよ」と話す。定年後、小田原の鈴廣(かまぼこ土産店)で偶然目にし、その懐かしさから技術を再び習得した。

 岸代表は「食の欧米化が進む中で、昔から日本人を支えてくれたのが米で、それを創りだす命と言えるものが藁。お米に対する感謝の気持ちを再認識した」と話す。農業の省力化と需要の低下に伴い、以前より見られなくなった藁だが、昔ながらの農法を守る地元住民が持ち寄った。

 「鶴は千年、亀は万年」という言葉から、縁起物として正月などに長寿への祈りを込め、作られ使用されてきた注連縄で作る亀。「本来のこういった縁起物はできたものを買ってくるのでなく、幸せへの祈りを込めて作ってこそというものなんです」と岸代表は説明する。参加者は慣れない作業に苦戦しながらも中村さんに締め方のコツや手順を確認。「懐かしい。歳を重ねてもこうして皆でやると楽しめるっていうシンボルみたいなものだよね」と話していた。

真剣に作業に向かう
真剣に作業に向かう

町田版のトップニュース最新6

青色で「自閉症理解」周知

青色で「自閉症理解」周知

福祉関係者ら4月に企画

3月28日

「卵子凍結」助成を継続

東京都

「卵子凍結」助成を継続

昨秋、開始 28年度までに

3月28日

「認知症考える場」拡大に力

金井の薬剤師井上さん

「認知症考える場」拡大に力

交流スポット開設 映画も

3月21日

近隣団体と盛り上げ 評価

山崎団地名店会

近隣団体と盛り上げ 評価

「模範として」特別賞 

3月21日

「木曽団地―市民病院」に新道

「木曽団地―市民病院」に新道

23日 混雑緩和などに期待

3月14日

皇室ゆかりの金属使用か

中町のデゴイチ

皇室ゆかりの金属使用か

記録簿を発見 「可能性ある」

3月14日

意見広告・議会報告政治の村

あっとほーむデスク

  • 3月28日0:00更新

  • 3月14日0:00更新

  • 1月1日0:00更新

町田版のあっとほーむデスク一覧へ

バックナンバー最新号:2024年3月28日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook