老人会「緑寿会」会長として緑山の地域活動に積極的に取り組む 渡辺 辰美さん 三輪緑山在住 74歳
街と人が見守り合う場所に
○…「大人の学校みたいなもの。地域に友だちはたくさんいるよ」。高齢化が社会問題となる中、家に引きこもるのでなく屋外で交流、祭りやゴミ拾いなど地域の社会奉仕活動に取り組む老人会「緑樹会」。『飾らずに真っ直ぐに』を自身のポリシーに、会長としてメンバーを盛り立てる。歯に衣を着せぬ物言いで衝突することもあるが「あまり気にしないよ。友だちはぶつかってから仲良くなるもの」。
○…生まれは岐阜。リーダー気質で「やんちゃだった」少年時代。「お袋はいつも誰かに謝っていたね」。岐阜では『蝮のたっつぁん』と呼ばれた”バンカラ”も就職後は土質調査の会社で「仕事一本」。日本全国を飛び回る中、羽を休める場所として選んだのが1987年、開発初期の緑山だった。静かで緑が豊かな土地を気に入るが「地域のことはまだ一切考えてなかった」。頭の中は「仕事と会社の跡継ぎのことばかり」と振り返り、「あと麻雀ね」と付け加え大きく笑う。
○…地域活動のきっかけは引退後のとある日、友人の誘いで「オヤジクッキング」に顔を出したこと。「みんな楽しんでやるんだけどやっぱり最初は全然できなくて」。自身の料理の腕前は身体が不自由だった奥さんの代わりに作っていた事もありプロ級。同世代の人にコツを教えた所から、地域のコミュニケーションがはじまった。「こんな性格だからとっつきやすいのかな。どんどん友だちができて一気に引っ張り込まれた」とニッコリ。
○…現在、一人暮らしの自宅は「みんなの集合場所」。10人以上に手料理を振る舞い、くだらない冗談や地域のことについて話せば朝方になることも。「孫の世代に”故郷”と呼ばれるような街になって欲しいんだ」。そのためには「60越えたら皆同い年。同じ目線でしっかりなにができるか話し合いたい」。その背中が次の世代に伝わり、「『街が人を、人が街を見守るマチ』になったらいいよね」。
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