災害にあった際の身の守り方、料理の仕方など防災の豆知識を多くの人に知ってもらおうと防災ボランティアコーディネーターの重枝由晃さんが5月29日、セミナーを開催した。身近なグッズを利用した簡易ランプや食器づくりに、参加者も興味深そうにメモを取っていた。
「『地震だ火を消せ』は昔の話。今は第一に自分の身の安全確保が最優先です」。重枝さんは開口一番、参加者に話した。
4月14日に熊本地震が発生した。東日本大震災からは5年、2014年には御嶽山噴火、2015年には鬼怒川氾濫など日本各地でさまざまな災害に見舞われている。首都直下型地震の発生確率について日本政府は「30年以内に70%」と発表しているが、東京大学地震研究所は「4年以内に70%」としている。
「特に地震に対しては、「正しく恐れ、しっかりと備える」ことが重要と力を込める。
セミナーでは、テキストを使いながら町田市内の避難所の確認や、『自助・共助・公助』の違い、身の守り方、応急処置など幅広い範囲を過去の災害例、町田市に置き換えた場合など分かりやすく説明。「自助・共助・公助だけでなく、『近助(所)、互助』もあります。近所での助け合い、ボランティアとの関わりなど新たな助け合いも必要となります」と説明。
そのほか地震発生時に机の下にもぐる安全な方法、座布団などで頭を守る方法、ビニール袋の活用法など知っているとすぐに活用できる知恵を具体的に紹介。「指先や足の裏にケガをすると、避難時や避難所生活でとても困ります。ちょっとした工夫や注意でケガを減らすことができます。『救助される人』ではなく、『救助する人』になることが大切です」
座学だけでなく、サラダ油を使ったランプ作りや、ビニール袋を使った調理を参加者が挑戦した。
ランプ作りはアルミホイルとティッシュ、ガラス瓶を使用。アルミホイルで燭台を作り、灯芯はティッシュを代用する。「ガラス瓶にサラダ油だけを入れるのではなく、水を入れて、その上にサラダ油を入れれば、倒れても火事になりません」とアドバイス。
また、生米を水と一緒にビニール袋に入れて、沸騰した鍋に15分ほど入れておく炊飯方法も伝授。この日はグリンピースやコーンなどを入れてピラフ風に仕上げた。肉もビニール袋にいれ同じように調理した。「備蓄品であるアルファ米だけでなく、いつもあるものを活用することも大切」
重枝さんの「防災豆知識セミナー」は今回が2回目。今後も開催する予定だという。「多くの人に、身を守る方法を知ってもらいたい」と重枝さん。
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