「ギャラリーウォーク」を主催する玉川学園小さなギャラリー会の会長を務める 高田 直子さん 玉川学園在住 56歳
それぞれの個性を楽しんで
○…「坂道は大変だけど、変わった建物が多くて、面白い人物もたくさん住んでいるんです」。玉川学園の町をそう評する。町全体を回るギャラリーウォークは今年が18年目。「大勢の人にこの町を歩いて回ってもらって、色んな個性的な特徴をもつギャラリーを知ってもらいたい」。6年前からこのイベントを主催する会の会長に。企画立案や人集めに苦労するも、ジャンルの違う創作者たちとの関わりを楽しんでいる。自身も「植物画」を中心とした画家だ。
○…大分県出身。3姉妹の末っ子で「おっとりした性格だった」。大学進学を機に上京、卒業後は学芸員として博物館で働いた。植物画は40歳の頃から始めた。きっかけは夫の仕事の関係でアメリカにいた時に目にした、ホテル壁画の植物画。「その時は何も感じなかったけど、今思うと…」。帰国後、何気なく入った展覧会で再び出会い「絶対やろうと思った」という。複雑な色が表現できる透明水彩の絵の具を使い実寸大の植物を細かく描く。「名前は知っていても知らないことがいっぱい。葉っぱの付き方や花の構造など、改めて描くことで色々なことに気付かせてくれる」と魅力を語る。好きな花は700種もあるツバキ。
○…20年ほど前、家の購入を機に玉川学園に。古き良き日本家屋と、植木が沢山茂った庭が気に入った。「本の置き場程度に考えていたけど、もったいないなと思って」。一部をギャラリーとして開放。「花紬(はなつむぎ)」と名付けた。「花に関わりがあるのと、たて糸とよこ糸、色々な人たちと交わって交流できる場になれば」という思いを込めて。月2回、同ギャラリーや川崎市の市民センターなどで教室を開き、また病院の診療プログラムとして植物画を教えている。
○…川崎の自宅と玉川学園の自宅兼ギャラリーを行ったり来たり。忙しいが好きな人生。今後も納得できる作品ができるまで、花を、葉を、茎を、根を描く。
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