町田市少年少女発明クラブ(康井義明会長)のクラブ生たちの躍進が止まらない。(公社)発明協会が主催する第75回全日本学生児童発明くふう展の審査が1月に行われ、このほど各賞の受賞者が発表された。同クラブからは2016年の東京都大会で特別賞を受賞した4作品を出品。その中から大槻紘生さん(金井中1年)が『内閣総理大臣賞』を、工藤万幸さん(鶴川第二中3年)が『文部科学大臣賞』を受賞した。ほか2人も特別賞、入選とそれぞれ素晴らしい成績を残した。
大槻さんの作品「テープ革命」は、軽い力でも楽にセロハンテープを切ることができるテープ台。テープを切断する時にバネが働き、カッターからテープが外れて浮くことで、テープの端を持つことができ、粘着部分を汚さずに済む。大槻さんの妹が工作をしている時に、切ったテープが指についてしまったり、それにより粘着力が弱まったりしてしまい「何か便利なものを作ってくれない?」と頼まれたのがきっかけだという。バネの役割をもつプラ版の素材選びや板バネの位置と長さ、テープ接着面のバランスを決めるのに試行錯誤した。内閣総理大臣賞という結果をうけ、大槻さんは「あまり実感がなく、嬉しいというより、驚きました」と感想を述べていた。
「テープ革命」は、昨年の町田市発明クラブ主催の第11回アイデアものづくりコンテストで町田市長賞(金賞)を受賞。その後、「テープカッター」と作品名を変え、特許申請を行い、同年8月30日付で特許・意匠登録を取得した。第60回東京都大会では東京都教育委員会賞を獲得している。
工藤さんの作品「鍵閉め忘れ防止装置」は、振り子の等時性と減衰振動を利用し、音を出して鍵の閉め忘れを防止するというもの。鍵を開けると振り子になっているオモリが揺れ、揺れている間の「ピッ・ピッ・ピッ」という注意音から、揺れが止まった時に「ピーッ」という警告音へと鳴り方が変化するのが特徴。工藤さんの2人の弟たちが帰宅時によく鍵を閉め忘れることがあり、閉め忘れに自分で気付くことができる装置を作りたいとの思いから生まれた。工藤さんは「磁石の数や大きさなどの調整にこだわりました。振り子が揺れている時間は50秒くらい。長すぎても短くてもダメなんです」と話した。同作品は、昨年の市のコンテストでやはり金賞を受賞。東京都大会では2年連続となる発明協会会長奨励賞を獲得している。
入賞作品は26日(日)まで、北の丸公園(千代田区)の科学技術館に展示される。
町田市長に報告
13日には2人とともに、「第7回全国少年少女チャレンジ創造コンテスト全国大会」、「第60回東京都児童生徒発明くふう展」、「第74回全日本学生児童発明くふう展」のそれぞれの受賞者、合わせて7人が市庁舎に訪れ、石阪丈一町田市長にその成果を報告した。
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