玉川学園ギャラリーウォークで実行委員長を務める「小さなギャラリー会」 宮澤 浩さん 金井町在住 68歳
モノを作る素晴らしさ伝えたい
○…「アート作品に触れることで少しでも皆が心豊かな生活を送ってくれれば」。『芸術と人』の繋がりをもっと深めるため、10年ほど前から街全体で芸術を感じ「アートで彩る」ギャラリーウォークの運営活動に参加しはじめた。「作る楽しさ、素晴らしさ。若い人たちも含め、色んな人に遊びにきて感じてほしい」とイベントへの想いを語る。
○…金井と玉川学園の境の美しい自然の中で少年時代を過ごす。電気・通信機を組み立てる仕事に就くが、50代半ばの小さなきっかけでアートの道へ。「製品を包んでいた新聞広告のサンドブラスト教室になぜか目が留まったんです」。初めての作品が自分で驚くほどキレイなものに仕上がった。「嬉しかったですよ。電気もアートもモノづくり。共通点があったのかも」と振り返る。その後は、業績悪化を機に会社を思いきって早期退職。趣味のアートを仕事として生きていくことを決意した。それから始まった”アートな日々”。「やっぱり楽しいですよ。生活は苦しいですけどね」と笑う。
○…自身の工房には幼少期から好きな「自然」に影響を受けたサンドブラスト作品が並ぶ。中でも趣味の山登りで訪れた日本各地の山の風景と、そこで出会った高山植物から創った作品「山シリーズ」がお気に入り。「芸術はただキレイなものを作ることではないと思います」。創るまでに自分で感じた想いを乗せ、独自性を付け加えた”モノ”を目指す。「完成までの過程が一番面白く重要で、難しい点でもありますよね」と作品製作の魅力を語る。
○…自分の作品を知ってもらうためだけでなく、みんなでアートを共有したい。モノに込める想いを通して「モノの大切さ」を伝える―。そんな想いで多くの地域イベントに参加する。さくら祭りでは自作のゴム銃キットで子ども達を楽しませた。「活動を続け、いつかは個展も開催してみたいと思います」。柔らかい笑顔で夢を見据える。
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