八王子市は「授乳、おむつ替え」等ができる設備・場所の充実に力をいれている。9月からは屋外用の設備「ベビーテント」を導入。一方、都による”子育てにやさしい”プライベートスペース「赤ちゃん・ふらっと」の、市内での設置率は民間施設において特に高い数字を出している。
イベント用「テント」
市では9月1日から「授乳・おむつ替え用ベビーテント」を用意し、市内で開催するイベントでの貸し出しを開始した。
子育て中の母親らに、赤ちゃんと安心してイベントに参加してもらうことが目的。テントは約2メートル四方で、中が見えにくい造りになっており、テントの他に授乳用の折りたたみ椅子などもセットとしている。
テントは6日に明神町で行われたイベントで早速使われ、10組ほどの利用があった。市によると、利用者からは「有難かった」「靴を脱いでから授乳やおむつ替えができるのでテントは便利」などの感想があったそう。
市では国の地方創生先行型交付金の対象となる様々な「子育て」事業を展開している。その事業のひとつ「外出支援策の充実」として、6月から八王子駅周辺3カ所でベビーカーの貸し出しを開始。今回のベビーテントはその第2弾の試みとなる。
なお、テントの貸出し対象は、地域の乳幼児親子が誰でも参加できる市内イベントで、「市民団体・企業等が主催で市、または市教育委員会の後援を受けている」などの条件がある。費用は無料。
「安心して入れる」
「店頭にある設備のマークを見て(安心して)来店される方もいますね」。明神町にあるカフェ「ダットッチ」の西室真希さんは話す。店舗にある授乳・おむつ替え用などのスペース「赤ちゃん・ふらっと」についてだ。
この「赤ちゃん・ふらっと」は都が2008年から始めた取り組み。小さな子どもを連れた人が安心して外出できるよう整備された、授乳やおむつ替え等ができるスペースの愛称。「カーテン等で仕切ることができる授乳スペース」「おむつ替えができる設備」「給湯設備」などが必須となっている。
都によると、8月28日時点で都内に1298箇所設置場所があり、八王子市内は103箇所。八王子市は特に民間施設の設置率が高いそう(都内平均値比較約4倍)。また市はマップ等で設置施設のPRを積極的にしており、市民にもよく浸透しているようだ(保護者の80%以上が認知、14年市調べ)。
西室さんのカフェは、「おもちゃカフェ」として運営しており連日、多くの小さな子連れが訪れる。西室さんは13年、店舗のオープンと同時に市の補助金制度を利用し「赤ちゃん・ふらっと」を設置した。「市内にこのような場所がたくさんあることは、ママにとって『気楽に外出できる』のでいいと思う」と西室さん。利用者からは「設備があっても狭くて利用しづらいところもある。落ち着ける広さがあるといい」という意見もあった。
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