日本文化大学(片倉町)で10月18日、公開講座「模擬裁判」が開催された。2年生から4年生の18人の学生たちが裁判官、弁護側、検察側の担当者などに分かれて激しく争った。
同大学は法学部のみの単科大学で、模擬裁判は一般に公開している催しとしては1年のうちで最大のもの。法廷を模した大学の法廷教室で行われ、裁判官役は法衣を着るなど雰囲気も流れも実際の裁判そのもの。今回は裁判員裁判として行われ、公募で集まった市民6人が裁判員役を務めた。また、傍聴席には見学の市民もいた。
裁判の想定は、放火事件に対し、被告人が犯人かどうかを争うもの。検察側は懲役6年を求刑し、弁護側は無罪を主張した。
激しい攻防
検察側からは被告に対し、「血痕が事件前のものというのなら、なぜ被害者宅のキッチンに被告の新しい血が付いていたのか」など怪しい点を追及する尋問があった。一方、被告人に対して不利な証言をする目撃者に弁護側から「しっかり相手の手の怪我が見えていたのか。あなたの視力はどうか」といった尋問が行われるなど、互いの主張を少しでも崩そうとするやり取りがあった。弁護側から検察の尋問に対する「異議あり」や裁判員からの質問もあった。
閉廷後は裁判官と裁判員による評決が行われた。現場に残された血痕が新しいという証言が重視され、結果的に懲役5年の懲役が下った。今回指導にあたった法学部の転法輪(てぼり)慎治教授は「法律を学ぶ上でいい経験になったと思う」と話した。
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