八王子市長選が1月24日に投開票され、現職の石森孝志氏(58・無所属)が、政治学者で元法政大学教授の五十嵐仁氏(64・無所属)を破り再選を果たした。
投票率は32・60%(前回34・95%)。石森氏は自民、公明などの推薦、各種団体の支援を受けて立候補。中核市の権限をいかし、多摩のリーディング都市としてふさわしいまちづくりを掲げた。市長として活動した4年間の実績をアピールし、川口地区に予定している物流拠点については「北西部幹線道路・南バイパスの整備を促進」を訴えた。
17日の出陣式には約800人が集まって選挙戦をスタート。支持を訴える中で関係者の1人は「選挙に対する市民の関心は薄い。過去の投票率を超えられるように動いている」と話していた。
「夢と希望を持てる街に」
開票時刻の午後8時45分頃には石森陣営に続々と支持者が集まり票の行方を見守った。午後9時30分頃に速報で優勢が伝えられると拍手が沸き起こった。午後10時過ぎには当選を確信した石森氏が事務所に登場。事務所は歓声に包まれた。石森氏は「投票率が上がるか心配だったが、32・60%と、30%を超えてほっとしている。昨年中核市となり、そのメリットを市民に示していきたい。来年は市制施行100周年を迎える。市民が夢と希望を持てる街づくりを進めたい」とこれからの抱負を語った。
「切実な問題置き去り」
今回初めて公職選挙に立候補した五十嵐氏は出馬表明後、開発優先から暮らし優先の市政への転換などを掲げ、街頭演説などで訴えてきたが届かなかった。
開票当日夜、五十嵐氏は支持者たちと一緒に開票結果を待ちながら選挙を振り返った。1回目の速報結果で票差が開いていることを知ると事務所内の空気が沈み、2回目の速報を受けて敗戦の弁を語った。
今回の結果を受けて五十嵐氏は「訴える時間が足りず投票率が低かった。選挙を通じて、現市政は前時代的な開発などが多く福祉などの切実な問題が置き去りになっていると感じた」と話した。
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