――大学、市民、企業、行政などが一体となって運営しているそうですね?
「複数の大学と、企業や行政などが連携することで、1つの大学だけでは実施することが難しい地域貢献などの取り組みを行うことができるメリットがあります。例えば、コンソーシアムが補助金を出して、学生の地域貢献活動を支援する『学生企画事業補助金』制度。学生の企画に対して、企業や行政がそれぞれの視点で審査しアドバイスを送ることで、より精度の高い企画が生み出されています」
――加盟校間の交流も盛んだそうですね?
「はい。毎年5月に開かれる25の加盟校の合同学園祭『★学生天国★』は、そのための準備などを通して大学間の人脈づくりに役立っているという声を聞きます」
――その他には?
「他大学の講義を受講することができる『単位互換制度』も学生に喜ばれているようです。文系の学生が理系の大学の講義を受け、学びの幅が広げられるなど、多様性のある人材育成につながっているのではないでしょうか。”八王子まるごとキャンパス”として学生の皆さんには有効活用してもらいたいと思います」
――市内大学の「都心回帰」が進んでいるようですが、コンソーシアムへの影響は?
「今のところ、大きな影響はないですね。都心の方が入学志願者数が増えると考えてのことだと思いますが、私が学長を務める『東京工科大学』(片倉町)の応用生物学部の一般入試の倍率は、一昨年度の4倍から昨年度は5・8倍にアップしました。質の高い教育を提供することができれば、学生は集まってくると思います」
――今後の目標は?
「今よりも更に加盟校が一つにまとまり、より発展していくことが必要だと考えています。例えば、加盟校が一堂に介して『就職フェア』を開き、多くの企業を誘致するなど、25の学校が加盟しているメリットを生かしていければと思います。他地域から『八王子はユニークな試みを行っている』と評判になるような催しをより多く企画・実施していきたいですね」
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