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八王子版 公開:2016年9月8日 エリアトップへ

「フリーダイビング・DYN(ダイナミック ・ウィズフィン)部門」で日本新記録(191m)をマークした 石田 美弥子さん 市内在住 41歳

公開:2016年9月8日

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水中で「息する」楽しさ追求

 ○…新記録を出した大会前、自己ベストの半分程度の距離しか潜れないこともあるなど、「失敗するイメージ」が頭から離れず、思うように「水と融合」できずにいた。「この競技はメンタルが8割。不安だとすぐ息苦しくなる。自分の気持ちを表す鏡のようなんです」。その不安をかき消したのは夫の言葉。「大丈夫、去年よりも強くなっている」。不安が攻める気持ちに変わると、水が受け入れてくれた。「新記録は他人事のよう。未だに信じられない」

 ○…水中に身を預けると、日常の喧噪を忘れ「やっと息ができる」心境になるという。「実家が銭湯だったことが影響しているかも。幼い頃、父と一緒にお風呂に潜って遊ぶことが楽しかったんです」。約10年前に、友だちに誘われ、呼吸装置を使わずに潜水するスキンダイビングが「潜る」楽しさを教えてくれた。「海中の美しさに魅了されました」。以来、「水中生活」の虜に。

 ○…約5年前まで、シンガーソングライターとして活動。転機となったのは東日本大震災。自作CDを販売し、その収益金を義援金にまわす活動などをしていた時、被災地の甚大な被害状況を前に、「正直に生きたい。自分の可能性を大事にしたい」――。選んだのが今の競技。1ミリでも前に進むため、「自分を出し切る」必要のある点に魅力を感じた。「『水』が私の限界を教えてくれる。自分のことをより知ることができるようになりました」

 ○…仲間の大切さを実感する毎日を送っている。「この競技は、安全確保のための看護師など10人以上のスタッフに支えられ成り立っているんです」。新記録は「みんなが居てこそ」と”チーム”で成し遂げたものと考えている。今の目標は、主催するフリーダイビング教室の生徒から、日本代表選手を生むこと。「これまで千人を超える方に指導してきました。大切な時間になっています」。「水中生活」が新たな出会いを生み出し続けてくれている。

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