1月13日に島田療育センターはちおうじの成人のお祝いで歌うシンガーの Meg(本多恵美)さん 日野市在住 44歳
音楽で人を支える
○…80年代に一世を風靡したガールズバンド「レベッカ」のプロデューサーに見いだされ、1997年にメジャーレーベルからソロデビューした経歴を持つ。3年ほど前に介護事業の会社「ネクストイノベーション」(元本郷町)を立ち上げて現在は社長業をこなしながら自身のレーベルで曲を発信する。毎月のように障害者施設などで公演も行う。「音楽があると自然と身体が動いちゃいますよね。音楽なら気持ちが表現できる」。普段は見られない利用者の反応が現れるという。
○…子どもの頃から歌うことが好きだった。八王子に来たのは小学2年生の頃。家で密かにアイドルをまねて歌っていたという。高校からガールズバンドを組んで人気を集めた。初めてのライブも市内のスタジオだった。八王子駅近くの放射線ユーロードでアルバイトをしているとファンからよく声をかけられたという。
○…「小室ファミリー」に注目が集まる時代の中で大きなヒットには恵まれなかったが、縁があって訪問介護の仕事に就くことになり「天職」だと感じたという。「人を元気にしたい、喜ばせたい」。歌も介護も気持ちは一緒なのだと気づいた。音楽と介護を一体化させた活動のきっかけは東日本大震災でのボランティア活動だ。「壁が薄い仮設住宅で大きな声が出せない状況。きっとストレスがたまっているはず」。震災から3カ月後の女川町に向かい、音響もない中、生声で歌った。積極的に参加してもらうために簡易的な楽器を配ったり、ときには鍋やオタマで音を出すことで参加者を巻き込んで音楽を楽しんだ。
○…施設で音楽を提供するほか、今も年に2回は被災地に行く。今春にはニューシングル『八王子』をリリース予定。歌詞には八王子で育った思い出や感謝などが込められている。「つらい思いをしたときも、音楽が助けになってくれた」。そんな自分の体験から、音楽の持つ力で多くの人を支えられると信じている。
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